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新しいクラウドの潮流

モバイルクラウドに異なる進化の形を求めるIoT--新しいクラウドの潮流(5)

日高 盛之(セキュアスマート)

2016-07-13 08:00

 連載5回目を担当する筆者が所属するセキュアスマート株式会社は、先日の震災に見舞われた九州の熊本に本社を構える会社であり、所属する企業グループ内では、携帯電話販売、ソフトウェア開発、システムインテグレーション(SI)、音声通信を含むネットワークインテグレーション(NI)の事業を手掛けている。

 九州のビジネスは、東京より数年遅れていると揶揄(やゆ)されることもあるが、実際のところ、IT業界においては東京(あるいは世界)と地方の格差は少なくなってきている。

 特にクラウドビジネスにおいては、ネットワークの進展が後押しし、地方から首都圏へ、さらに世界へとビジネス展開が可能となるチャンスもある。そこで当社としては、ビジネスの変化に対応しながらグループ内でのシナジーを得るために「モバイルクラウド」に取り組むことが重要と考えた。

ネットワークから見たモバイルクラウド

 コンピュータの世界で有名な法則といえば、ムーアの法則であり、それは「CPUの性能が18カ月で2倍になる」というというものである。実はネットワークにも同じような法則がある。「ニールセンの法則」と呼ばれ、「通信のスピードは毎年50%増大する」というものだ。つまり、ネットワークの進化は、通信の高速化だということである。

 固定通信として進化が一番分かりやすいのは、1990年代後半からのインターネットのラストワンマイルの回線である。最初はアナログ回線(300bps~56kbps)から始まり、ISDN(64kbps~128kbps)、ADSL(512kbps~50Mbps)そして光ファイバ(100Mbps~)へと進化して、今では1Gbps以上の通信へと進化してきた。

 さらに固定回線は高速、低価格となり、インターネットが爆発的に普及することになったことは記憶に新しい。一方、モバイル通信の速度も、多少遅れたものの同様の進化を遂げ、当初2.4kbps程度だったものが、今では100Mbps以上となっている。

 2007年当時、東京でNCA(ネットコンピューティングアライアンス)の傘下のもと、「モバイルクラウドフォーラム」に集まったわれわれは、この進化をいち早く共有し、モバイルでのASP(アプリケーションサービスプロバイダー)ビジネス創造に邁進し、それまで存在していなかったスマートフォンやタブレットによる業務システムなど、多くのアライアンスビジネスを立ち上げた。

 さらに2020年の東京五輪に向けて開発中の第五世代移動通信(5G)では、10Gbps以上の高速で低遅延な通信となる予定であり、Wi-Fiなど無線LAN環境も同様に高速化している。5GHz帯のIEEE 802.11acでは最大リンク速度は7Gbpsとなる予定である。屋外でのWi-Fiエリアも拡大しており、モバイル通信と併用することで安定した通信環境が実現されている。

 また、この通信の高速化はインターネットの利用拡大の呼び水となり、インターネットコンテンツにも変化を引き起こした。すなわち当初はテキストと画像が中心だったものが、スマートフォンで動画を見るのが当たり前になった。そこで課題となるのがクラウド側、データセンター(iDC)側の回線、いわゆるバックボーン回線の容量問題である。

 この問題を解決するために、バックボーン回線の伝送速度も現在では10Gビット/秒から40G/100GbEに進化しており、さらに400GbEの実用化に向けた研究開発も進んでいる。このような流れは今後も続いていくと予想される。

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