Watsonの例
1960年代の第1次AIブーム、1980年代の第2次AIブーム、そして現在が第3次AIブームだと言われている。
GoogleをはじめMicrosoft、Facebook、Appleなど、多くのIT企業がAI関連のサービスや商品開発に多額の投資をしているが、その中においてもいち早く世界中の企業での採用が始まっている人工知能型システムであるIBMの「IBM Watson」にフォーカスして、人工知能と未来について考察する。
人工知能と言えども、自然言語理解や画像認識、音声認識、機械学習、ゲーム、エキスパートシステムなど、その種類にはさまざまあり、特にWatsonは自然言語理解能力の高さなどが高く評価されて、日本国内の銀行や保険会社、製薬会社などが採用を始めている。
銀行ではコールセンターの質問応答システムとして、保険会社では保険金支払いの査定においてWatsonを活用していく。
私が所属するソフトバンクにおいてもWatsonの国内販売のみならず、Watsonの自社利用を積極的に進めており、社内の複数部門においてのWatson活用プロジェクトがスタートしている。
そのプロジェクトの中でも最も社員からの期待が大きいのが営業支援システムの「ソフトバンク ブレーン」である。これはWatsonと社内のさまざまな基幹システムやデータベースなどと連携した壮大なシステムであり、営業スタッフの究極のアドバイザーになることが期待されている。
これが実現すれば、日々の営業案件に関して各種窓口への問い合わせやサポート人員の探索、資料作成などこれまで営業スタッフが多くの時間を要してきた部分がかなり短縮され業務の効率化が期待できるとされている。
またこれと同様のシステムを構築したいという、国内企業からの問い合わせが殺到しており、業種業態を問わず国内の企業における人工知能の活用が急速に加速すると思われる。