――結局、OpenStackを入れてクラウドのインフラを欲しいというエンタープライズにとってみると本来、これぐらいの簡単さでインストールとアップグレードを期待していると思います。それをPlatform9は実現していると。
工藤氏 Platform9の創業者は彼らがVMwareの頃から色々とやり取りをしていたエンジニアたちなので仮想化とエンタープライズの顧客が求めるものをはよくわかっている。それをOpenStackに当てはめてどうすればもっと使いやすく、しかもOpenStackの持っている公開されているAPIは変更せずにシステムを構築しているところがよくできているなと思います。
――Platform9はオンプレミスのサーバを使うということですが、顧客視点で言えばどういうふうに課金されるのですか。
三好氏 オンプレミスで利用するサーバのCPUソケット数に応じた課金です。1CPUソケットを1年間使うとして27万円(税別)です。20ソケット以上になったり、複数年契約すると安くなるなどのディスカウントはありますが。サポートに関して言えば、Platform9のサポートは24時間、365日体制で対応しています。
工藤氏 この辺の考え方はVMwareに似ているなと思います。クラウドからオンプレミスのサーバ上のコンポーネントを制御するため、1台でも100台でもコントローラ側でやることはあまり変わらないので、なるべく大きく使ってほしいという意図を感じます。
三好氏 現在の顧客ベースでは500ノード、1000ソケットという事例があります。この顧客は現在進行形で利用を拡大していまして、2018年には1万ノード、2万ソケットまで拡大する予定と聞いています。
――それぐらいの規模までPlatform9のアーキテクチャで対応可能ということですね。現実問題としてOpenStackの監視には大量に吐き出されるログをどうやって管理するのかという問題がありますが、その部分に関しては。
三好氏 こちらに詳しいのですが、Platform9の中で使っているツールをうまく使いこなしています。参照ください。
OpenStackの大規模な構成を管理するというのはITリテラシーの高い企業であれば可能だろうが、一般企業がそれを行うのは非常に困難であろう。その痛みを解決することに専念している部分がPlatform9のユニークかつ差別化のポイントであろう。