製品を大幅リブランド
また、同コンファレンスにおいてRSAは、ID管理製品スイートの「RSA SecurID Suite」を発表した。同スイートは2015年4月に発表された「RSA VIAファミリー」をリブランドしたもので、アクセス認証管理、ユーザーアクセス権限の一元的管理(ガバナンス)、アクセス権のライフサイクルを管理するソリューションが包含されている。SaaS(Software as a Service)ベースで、エンドポイントからクラウドまでのIDを保護する機能を提供する。
さらに、正式には発表されていないものの、セキュリティ情報イベント管理(Security Information and Event Management:SIEM)製品の「RSA Security Analytics」やエンドポイント向けのマルウェア検出ツールのRSA ECAT」は、「NetWitness Suite」ブランドとなる。
展示会場のRSAブースには「NetWitness Suite」の1製品として「RSA Security Analytics」が紹介されていた
NetWitnessは2011年4月に米EMCが買収したネットワーク・セキュリティ企業で、ネットワークのすべてのパケットをモニタリングし、標的型攻撃やゼロデイ攻撃を検知するソリューションを提供していた。そもそもRSA Security Analyticsは、NetWitnessのアーキテクチャを踏襲している製品である。
今回のリブランドについてRSA関係者は、「個々の製品ではなく、さまざまなツールや機能を包含したスイートとしてブランディングすることで、『どのようなセキュリティ課題を解決する製品か』が分かりやすく伝わる」と話す。
ちなみにRSAプレジデントのYoran氏は、NetWitnessの社長だった人物。米RSA幹部の一人は、「(SIEMとしての)NetWitnessのブランド名は依然として強い。今回のリブランドで顧客を混乱させることはないだろう」とコメントしている。
今年で4回目を迎えた「RSA Conference Asia Pacific & Japan 2016」。参加人数は6200名で昨年より約1000人増加している