ユニアデックス、BYOD対応「クラウド型パソコン教室サービス」を提供開始

NO BUDGET 2016年07月29日 12時54分

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 ユニアデックスは7月27日、個人所有の持ち込みPCの利用を可能にする「クラウド型パソコン教室サービス」を、同日より大学をはじめとする学校向けに販売開始すると発表した。学校外のデータセンターで運用するクラウド上に仮想的なPC教室の機能を搭載して提供するもので、学校側は専用のPC教室を撤廃でき、PCの故障対応やソフトウエアメンテナンスなどを実施する専任のITスタッフも不要になるという。費用は、500台の仮想PC教室の場合、1台あたり月額8500円から(税別。回線料金や搭載するソフトウエア費用などが別途必要)。今後3年間で20億円の売上を目指す。


クラウド型パソコン教室サービスの概要

 大学ではPCを使った授業を行うため、これまで専用のPC教室を各キャンパスや建物ごとに整備してきており、数百台から千台を超えるPCを所有している大学も少なくない。その結果、これらの運用維持費や、数年ごとに行う最新モデルへの入れ替えコストの増加は深刻な課題となりつつある。

 一方で、学生個人が所有するPCやタブレット端末は高機能化が目覚ましく、低価格化も伴い所有率が高まっているため、大学では個人所有の持ち込み端末の利用を許可するBYODの採用が注目されつつあるが、セキュリティ対策やOSの多様化による制約などの問題から、導入が進みにくい現状があった。

 これに対し本サービスでは、クラウド上に仮想的なPC教室の環境を構築、専用PC教室や専任ITスタッフを不要としただけでなく、学生個人が所有する端末(ノートPC、タブレット端末など)を授業や自習で利用できるようにしてある。そのため学生は、個人所有の端末からウェブブラウザを用いて仮想デスクトップにログインするだけで、学内のどの教室からでも授業などで利用するソフトウエアが搭載されたデスクトップ環境をセキュアに利用できる。教員にとっては、場所が限られた従来型のPC教室にとらわれず、一般教室においてもPCを用いた授業が開催でき、授業で使わない時間帯は「自習用デスクトップ」として開放し、場所を問わず利用を促進するなど、従来の机を並べた講義型教室での教育から、グループ学習型教室へ学習環境の改革が実現できる。

 また今後、小中学校や高校でもプログラミング学習などPCを使った授業の増加が予想されるが、本サービスを活用することで、設備投資を抑えて迅速に対応することが可能となる。

 本サービスの主な特徴は以下の通り。

専用のPC教室を撤廃し、万全なセキュリティ下で、どこでも授業が可能に

 学内にPCやサーバを設置せず、クラウド上に環境を構築するため、専用のパソコン教室は撤廃でき、一般教室やアクティブラーニング教室として利用できる。パソコンの故障やソフトウエアメンテナンスなどを対応する専任のITスタッフも不要になり、授業カリキュラムと連動したソフトウエアライセンス数の有効利用も可能になる。さらに、データは全て堅牢なデータセンター内に安全に保管されるため、セキュリティ対策も強化される。

Webブラウザのみでアクセスする仮想デスクトップ環境

 HTML5対応のウェブブラウザさえあれば、仮想デスクトップ環境にアクセスすることが可能。接続用エージェントソフトなどを利用せず、OSに依存しない利用環境を実現。


仮想的なパソコン教室を制御する「授業自動予約システム」

 学生が利用する仮想デスクトップを「授業用」と「自習用」に分類可能。教員は、授業に必要な数の「授業用デスクトップ」として自動予約することができ、そこにログイン可能な学生を、システムが履修情報データと連携して制御する。授業がない時間帯は「自習用デスクトップ」として利用することができ、予約された授業の時間帯になれば履修する学生のみが利用可能となるため、必要なソフトウエアライセンスを無駄なく、効率的な管理が可能となる。


利用台数に応じた月額定額料金

 仮想的に同時利用するPC台数(仮想デスクトップ台数)により、利用者数に限らず月額定額でサービスを利用できる。

 なお本サービスは、すでに2016年4月から東京農工大学で稼働しており、学内にあった約500台規模のPC教室を撤廃、学生全員が個人所有のPCを使って仮想デスクトップにログインし、授業や自習で利用しているという。

 東京農工大学 総合情報メディアセンター 教授の萩原洋一氏は、以下のようにコメントしている。

 「クラウドサービスの発展には目を見張るものがあり、また高機能化が著しい個人端末の利用を前提にしたBYODとの連携は、将来のスタンダードとなる一つの方向であると考え、本学ではPC教室を廃止し、クラウドからデスクトップ環境を利用する仕組みを取り入れ、BYOD化を推進することを決定しました。このたび『クラウド型パソコン教室サービス』として学校向けにもサービス提供を開始されることは、今後の更なるサービス充実が期待され、心より歓迎いたします」

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