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SIは請負では限界、技術の応用とイノベーションを--セゾン情報システムズ小野CTO - (page 2)

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2016-08-18 07:00

 また、メインフレームとクラウドをつなぐソフトを見つけたとしても、次にモノをつなげようとしたときに別の製品を探さないといけません。新しいことを始めようとしても、そこに古いものをどうつなぐのかが、ベンダーやユーザーの課題になっています。一方、HULFTならクラウドもIoTもそのままつなげることができます。

 なのでHULFT単体では、国内に競合がいません。データ連携のソフトであるDataSpiderにライバルはいますが、両方の機能を持ち、一定のシェアを握っている国内企業はほかにありません。

 会社全体としては、最近SIerの改革に取り組んでいます。受託開発のようにエンジニアの工数を売りに出すような従来型のSIは、どうしても値引き競争になってしまいます。従来のSIの形態、つまり受託開発や請負など、エンジニアを小売りに出すようなOne of Themのビジネスモデルでは、どうしても安売りになってしまうということです。しかも、リーマンショック以降は請負単価も下がりました。人月のビジネスがいつまで成り立つのか、SIerの経営者は疑問を感じています。

 とはいえ、人月主義で仕事をしていた人にいきなり新規事業の実施を求めても難しいわけです。例えば、今までインテグレーションを通じて培ってきた業界ごとのノウハウがあります。毎回手組みで作っていたら従来のSIと同じです。そこで、SIで培った知見をライブラリ化して横展開しようとしてきましたが、だいたい失敗しています。

 今回、SIerの中に入って、失敗する理由がわかりました。サービスとパッケージのビジネスモデルはまったく違うのに、SIと同じ感覚で考えてしまうのです。SIの分野は「人が動けばそれだけ売り上げが上がる」という稼働・非稼働の考えなので、先行投資といえるパッケージはすべて非稼働なのです。そうするとパッケージは一種の賭けになりますから、新しいことをしようとすると成功するベースはどこにあるのかという話になりがちで、結果コンサバになってしまいます。情熱のある人がいないとダメなんですね。

 SIerの変革には、経営陣や中間管理職の人たちが先行投資に対して及び腰になってしまうところをまず変えないといけません。ビジネスモデルが違うので、本当に儲かるかというところでコンサバになってはいけない。私はよく「ペインポイント(悩みの種)とホワイトスペース(既存のサービスが開拓できていない領域)」という言い方をしています。なぜHULFTがクラウドやIoTに対応するか、それはペインポイントがあったからです。

 今、クラウドがすごく伸びていることは誰も疑う余地はないと思いますが、実際にクラウドの最先端、基幹業務をクラウドで動かす最初の事業を作ったようなキーマンの人たちと話していると、結構苦しんでいます。先行事例を作るような人たちは、先駆者であるが故の痛みというか、まだ道がないところに道を作っていく過程で怪我をするようなことがたくさんあるわけです。それがすべてペインポイントであると思っています。

 私たちのサービスを例に解説しましょう。たとえば最初は皆さん、クラウドをきらびやかな、あらゆることが素晴らしいと聞いて、たいていは最初に社内システムの一部をクラウドに出します。でもそれは新しいシステムではなく、今まで社内で普通に動いていたものをクラウドに出しただけです。そうすると、ネットワークが遅くなって、夜間パッチが終わらなくなったりと結構大変です。

 そこに高速なHULFTを使うことで、このペインポイントを解決できます。HULFTが処方せん的に役立つわけです。これはIoTも同様で、例えば流通では、POSレジの回転率が利益に直結するので、渋滞してしまうことがペインポイントです。そこをHULFT IoTで解決する。

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