Azure Machine Learning:ウェブサービス機能の強化
Azure Machine Learningは、機械学習モデルを構築しそれをウェブサービスとして公開できるクラウドベースのサービスです。
Azure Machine Learningは、機械学習モデルをウェブサービスとして公開する機能を、従来から提供していましたが、今回、それが大幅に強化されました。
- 一度書いたら、どこにでもデプロイ:作成したウェブサービスを、それを複数のAzureサブスクリプション、Azureリージョン、リソースグループにデプロイできるようになりました。APIやウェブサービス管理ポータルで、ウェブサービス作成を自動化できます。
ウェブサービス管理ポータルのさらに優れた機能:使用量統計(ジョブの実行回数、トランザクションなど)にアクセスし、サンプルデータを使って機械学習機能のテストを簡素化できます。
詳細は、サービスの更新情報、ドキュメント「What's New in Azure Machine Learning」、新しい料金プラン、ウェブサービス管理ポータルをご覧ください。
Azure Machine Learningのウェブサービス管理ポータル
Azure Active Directory B2Cが一般提供に
Azure Active Directory B2Cは、コンシューマ向けのウェブ/モバイルアプリ向けのクラウドID管理ソリューションであり、Facebook、Google、Microsoftアカウント、Amazon、LinkedInといったコンシューマIDを活用できます。Azure Active Directory B2Cを使うと、次の画面のようなウェブ/モバイルアプリでのコンシューマIDを使ったユーザー管理を簡単に実装できます。
コンシューマIDを使ったユーザー管理
Azure Active Directory B2Cは、2015年9月にパブリックプレビューとしてリリースされていました。今回、Azure Active Directory B2Cが、北米のAzureリージョンでGA(一般提供)となり、本番環境規模のB2Cテナントを作成できるようになりました。今後数カ月以内に、ヨーロッパ、アジアのAzureリージョンのGAも予定されています。
詳細は、Azure Blogのポスト、Azure Active Directory B2Cのドキュメントをご覧ください。
Azure Active Directory:条件付きアクセス機能が一般提供に
Azure Active Directory(Azure AD、AAD)は、Office 365などでも使われている、マルチテナント対応のクラウドベースのディレクトリ/ID管理サービスです。
Azure Active Directoryの条件付きアクセス機能は、アプリケーション単位で、MFA(Multi-Factor Authentication、多要素認証)のポリシーを構成できます。常にMFAを要求する、信頼できるIPアドレス(オンプレミスなど)からのアクセスでない場合にだけMFAを要求する、信頼できるIPアドレスからのアクセスでない場合にだけブロックする、といった規則を選択できます。
条件付きアクセス機能は、2015年1月にパブリックプレビューとしてリリースされており、今回GAとなりました。
条件付きアクセス機能の設定
詳細は、Enterprise Mobility and Security Blogのポスト、ドキュメント「Azure AD への条件付きアクセスの基本」をご覧ください。
Azure Active Directory:Microsoft Authenticatorアプリ
これまで、コンシューマ向けIDであるMicrosoftアカウントは、MFA(Multi-Factor Authentication、多要素認証)のためのスマートフォン向けアプリを提供していました。また、Azure Active DirectoryのMFA機能である Azure Multi-Factor Authenticationも、スマートフォン向けアプリ「Azure Authenticator」を提供していました。
8月15日に、これら2つのアプリを統合した新しいアプリ「Microsoft Authenticator」がリリースされる予定です。Microsoft Authenticatorは、iPhone、Androidをサポートし、ウェアラブルデバイス (Apple Watch、Samsung Gear)もサポートしています。
Microsoft Authenticatorは、Azure Authenticatorのアップデートとして提供されるので、Azure Authenticatorをインストール済みの方はアプリをアップデートするだけでMicrosoft Authenticatorを利用可能になります。
Microsoft Authenticator
スマートフォンのアプリの数は増える一方なので、アプリが統合されて数が減るのは嬉しいですね。それではまた来週。
- 佐藤直生 (さとうなおき)
- 1999年から、OracleでJava、アプリケーションサーバ、開発ツールなどのエンジニア/テクニカル エバンジェリストを担当後、2010年9月にMicrosoftに入社。Microsoft Azureの黎明期からエバンジェリスト/テクノロジストとしてAzureを担当。オライリーなどの技術書の監訳、翻訳も多数。 ブログ: https://satonaoki.wordpress.com/ Twitter: https://twitter.com/satonaoki