Cisco Systemsは米国時間8月30日、データセンター向けの仮想コンテナ技術を手がける新興企業ContainerXを買収すると発表した。買収条件は非公表。
ContainerXは、MicrosoftやVMware、Citrix Systemsのエンジニアらによって2015年に創業された企業であり、Linuxと「Windows」の双方をサポートする、マルチテナント型のサービスとしてのコンテナ(Container-as-a-Service)プラットフォームを提供している。
Ciscoは今回、急成長するコンテナ市場で初の買収を実施することになる。コンテナ関連の技術は、クラウド上でのアプリケーションの配備と管理に用いられており、ここ数年で爆発的な普及を見せている。コンテナ関連で最も有名な企業はDockerだが、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft、VMwareもこの分野に参入している。
とは言うものの、CiscoはContainerXの技術を活用し、顧客向けに独自のクラウドネイティブなスタックを作り出そうとしている。また今回の買収は、Ciscoの最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏の指揮の下で取り組まれている、同社をソフトウェア企業に向けて変革するというプロセスを加速させるものとなる。
Ciscoのコーポレート事業開発および投資担当バイスプレジデントのRob Salvagno氏は同社のブログへの投稿で、「Ciscoは、セキュリティやアナリティクス、マネジメントといった先進の機能を提供し続けながら、次世代のデータセンターと、顧客が望んでいるクラウドネイティブかつコンテナ化された環境を統合できるユニークな位置に付けている企業だ」と述べたうえで、「CiscoはContainerXを買収するとともに、革新的な技術や人材に対する投資を継続することで、コンテナを使用したクラウドネイティブなアーキテクチャへと移行する顧客を支援していく」と述べている。
なお、ContainerXのチームは、Kip Compton氏率いるCiscoのクラウドプラットフォームおよびサービスグループに編入されることになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。