IDとデバイスの管理サービスを提供するOktaは米国時間8月30日、企業がモバイル中心のマルチクラウドアーキテクチャや、「Google Apps」などのアプリケーションを安全に展開するのを支援するため、新たにGoogleと戦略的パートナーシップを結んだと発表した。
両社はマルチクラウドのリファレンスアーキテクチャを提供する計画だ。このパートナーシップは、顧客がマルチクラウド環境に移行する際に、「Okta Identity Cloud」を使って、旧来のオンプレミス技術とクラウドアプリケーションを連携できるようにすることを目的としている。OktaとGoogleは、顧客のクラウドへの移行を促進するため、グローバルなシステムインテグレーターやGoogleの再販業者、独立系ソフトウェアベンダーなどに対して、トレーニングとツールを提供する。さらにGoogleはOktaを、エンタープライズでのGoogle Apps導入環境における「優先パートナー」と位置づけた。
Googleのクラウド事業担当シニアバイスプレジデントを務めるDiane Greene氏は、声明の中で「われわれは、新しいテクノロジが矢継ぎ早に登場してくるなか、顧客のクラウドの導入とクラウドに対する適応を容易にするためにできるあらゆることを行う」と述べている。「GoogleとOktaは、あらゆる大規模なエンタープライズで利用可能な、クラウドへのスムーズな移行を可能にする総合的な生産性ツールとコラボレーションツールを提供しており、既存の顧客はそれらを利用することで、効率の面でも文化の面でも大きく躍進している」(Green氏)
今回のパートナーシップは、GoogleとOktaの間で「Google for Work」および「Android for Work」に関して結ばれた既存の協力関係を基盤としている。両社はすでに、Teach For America、Broadcom、LinkedIn、News Corpなどをはじめとする共通の顧客を抱えており、これらの企業は今回の関係強化によってメリットを受けることになる。
マルチクラウドの導入や管理を模索している企業を対象とした市場では、いくつかの企業が鎬を削っている。今週には、VMWareが同社のソフトウェアをプライベートクラウドだけでなくパブリッククラウドでも利用できるようになる製品「Cloud Foundation」や、マルチクラウド管理サービス「VMware Cross-Cloud Services」を発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。