エアロセンス、ドローン空撮画像の処理にディープラーニングを適用

NO BUDGET

2016-09-10 07:00

 自律型無人航空機(ドローン)による空撮測量サービスを提供するエアロセンスは、人工知能活用サービスを導入、空撮された画像を処理するプロセスにディープラーニングを取り入れるプロセスを実用化した。プロセス構築を支援したブレインパッドが9月2日、発表した。

(エアロセンス提供)
空撮測量に使用されるドローン(エアロセンス提供)

 エアロセンスは、以前から取り組んできたドローンによる空撮画像の処理精度をさらに高めるべく、画像内に映る物体の把握を行えるディープラーニングに高い関心を持っていたものの、実際の取り組みまでには至っていなかった。今回、ブレインパッドの「機械学習/ディープラーニング活用サービス」を採用することで、その実現を図った。

 このサービスは、ユーザーの業務やサービスへ機械学習/ディープラーニングを適用した際の事前の効果検証をワークショップ形式にて提供するというもので、小規模投資でのクイックスタートで利用できる点が特徴。サービスメニューは下表のようになっており、エアロセンスでは今回、「ベーシックパック」を採用している。

「機械学習/ディープラーニング活用サービス」メニュー
「機械学習/ディープラーニング活用サービス」メニュー

 ブレインパッドではエアロセンスに対し、空撮画像をもとに自動車の台数を自動検出するワークショップを複数回実施。すでにエアロセンスが導入している「Google Cloud Platform(GCP)」や、同じくGoogleが提供しているオープンソースの深層学習フレームワーク「TensorFlow」などのオープンソースライブラリやツールを使用しながら、画像処理モデルの構築からチューニングまでの一連の基本プロセス習得を進めた。エアロセンスではこのワークショップを通じて、車の誤検出の数が減少するなど高い精度で処理できることが検証され、ディープラーニングの効果を体感できたという。

 これによりエアロセンスではディープラーニングによる画像処理の実用化に成功し、例えば資材置き場における資材の自動管理、施設の自動監視などを高精度・低コストに提供することが可能になったという。

(エアロセンス提供)
ドローンによる空撮画像(エアロセンス提供)
ワークショップに使用したドローンによる空撮画像
ワークショップに使用したドローンによる空撮画像

TechRepublic Japan関連記事

 エアロセンスは今後、本サービスから得られた知見をもとに、ドローンで空撮した画像から広大なエリアを自動的に監視し、異変のチェックや資材の管理を行うサービスを提供するなど、積極的にビジネス活用していく予定。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]