クラウドの値打ち

クラウドを基盤にしたビジネスモデル創造への道--破壊的テクノロジを使いこなす

戸賀慶 倉本 和治 2016年09月14日 07時00分

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 これまでの連載にて、「第1回」では、マクロな視点で日本のクラウド利用動向、「第2回」では、クラウド利用に向けたIT部門とビジネス部門の役割、「第3回」では、クラウド利用時に直面する課題とそれへの対応について提言してきた。

 第1回にてクラウド利用の目的における日本と海外の違いを述べたが、今回は改めて本来のクラウド利用の価値(=目的)について考えてみたい。

 われわれの考えるクラウドの価値とは以下のように、大きく3つあると考えている。

  1. 既存ITの効率化(短期的な視点)
  2. クラウドを活用した既存ビジネスプロセスの効率化(中期的な視点)
  3. クラウドベースの新たなビジネスモデルの創造(長期的な視点)
クラウド利用の価値
クラウド利用の価値

 しかし、総務省の調査によると、日本企業におけるクラウド利用目的に挙がるのは、短期的な価値の追求が上位になっているのが実態である。

クラウドサービスの導入理由
総務省 平成27年版 情報通信白書 クラウドサービスの導入理由

 これらの原因として、これまでのクラウド導入が単なる既存ITの更改として位置づけられることに加え、仮想サーバなどのインフラや特定のアプリケーション領域などの断片的なクラウドサービスの利用のみが検討されていることが考えられる。短期的なコスト削減なども当然クラウド利用の持つ価値の1つではあるが、本来、クラウドの持つ価値は、中長期的な観点での効果をもたらすものである。

 その結果、本来中長期的な視点でのクラウドの効果が得られず効果が局所的であったり、いざ中長期的な視点に立った施策を検討する際に、既に実行したクラウド施策が仇となり(ベンダロックインや、二重投資など)中長期的な効果を創出できないことが考えられる。

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