米利上げが視野に入るまで円安・株高のトレンドは出にくい
日本株投資にとっては、早期に米利上げが実現することが望ましいと考えられる。米国の利上げが実現するまで円高圧力が続き、日本株の上値を抑える可能性がある。ただし、米利上げが視野に入れば、円高圧力は低下する。米利上げが確実視されるようになれば、1ドル107円に向けて円安転換し、日本株も上放れると考えられる。
一部に米利上げで世界的に株安となると日本株も一緒に売られると危惧する向きもある。短期的には、そのような反応が出る可能性もあるが、より長い目で見ると、米利上げは日本株に支援材料となるだろう。
過去を見ると、米政策金利(FFレート)が引き上げられている時に日本株は上昇する傾向が強いと言える。FFレートが上昇する時は米景気が好調な上に円安が進むことが多いので、日本株に追い風となる。
一方、FFレートが低下する時は米景気が不調で円高が進むことが多いので、日本株には逆風となる。
年内の日本株投資の最大のリスクは、年内の米利上げができず1ドル100円を割れる円高が進むことと考えられる。ただし、今のところ、その可能性は低いと見られている。
米FFレート(政策金利)と日経平均の動き:1990年12月~2016年8月

(出所:楽天証券経済研究所が作成)
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