William BlairのアナリストJason Ader氏は、調査ノートの中で次のように述べている。
シンプルなサーバ仮想化製品から、大規模なソフトウェア定義データセンター関連製品までVMwareの事業を育ててきた経営者の取り組みに敬意を表するが、不確定要素が多く、中心となる「vSphere」のライセンス事業の減少が見込まれる中、同社の事業をモデル化することは困難だと感じている。これまでのネットワーキング製品(NSX)やハイパーコンバージド製品(vSAN)などの新興分野におけるVMwareの初期の成功は確実に見えるが、ハイブリッドクラウド管理市場は普及し始めた中で、先行きは不透明だ。
Michael Dell氏はVMworldで、VMwareは今後もオープンな方針を維持し、クロスクラウドアーキテクチャによって成長を続けると述べた。
Dell Technologiesはパブリッククラウドの拡大に対応すべきか
DellはSaaS(サービスとしてのソフトウェア)事業を持っており、「EMCフェデレーション」にもさまざまなパブリッククラウドソリューションがあるが、それらを組み合わせても、首尾一貫したものにはならない。
Oktaが、自社のユーザーカンファレンスである「Oktane16」を、VMworldと同じ日程で開催したことには注意すべきだ。「Google Cloud Platform」の責任者であるDiane Greene氏が、Oktane16で登壇したことも、この日程の重要性を増している。Greene氏はVMwareの創業者でもある。
Greene氏のコンピューティングに対する見方は、VMwareのCEOであるPat Gelsinger氏の、世界はよりゆっくりとクラウドに移行しているという見解とは対照的だ。Gelsinger氏は、従来のITからクラウドへの移行が50対50の均衡点に達するのは、2021年以降だと述べている。
JMP SecuritiesのアナリストWalravens氏は、この違いに注目した。
Greene氏はOktaのCEOであるTodd McKinnon氏に対して、「これまで長い間、(クラウドを使っていたのは)スタートアップやテストや開発の場面ばかりだった」、しかし今では、「ほとんど一夜にして…、誰もが突然クラウドに移行しようとしている」
今からわずか数年で50対50の均衡点に向かって、Dellはどのように対応していくのだろうか。
製品の合理化
Dell Technologiesは、中華料理のビュッフェメニューと同じ問題を抱える。メニューにはほとんど何でもあるが、多すぎる選択肢の中で何を選ぶかに苦労することになる。