日本ヒューレット・パッカード(HPE)は9月9日、GPUを高密度搭載してディープラーニング(深層学習)向けに特化したx86サーバ「HPE Apollo 6500 System」を販売開始した。ディープラーニングを活用した事業展開を支援する「ディープラーニング環境構築サービス」もあわせて提供する。
FinTechやモノのインターネット(IoT)、マーケティング分野をはじめ、人工知能(AI)を積極的に活用しようとする試みは多方面で急速に広まっている。ディープラーニングは、その中でも大きな注目を浴びている技術だ。近年、研究機関や企業では、高度化したシミュレーションやディープラーニングなどの技術を用いて研究開発を進めており、ディープラーニングに不可欠なGPU高密度サーバに対するニーズが高まってきた。
HPE Apollo 6500 Systemは、ディープラーニングアプリケーション向けにGPUの性能を最大化すべく設計されたサーバで、1サーバあたり最大8枚までGPUを搭載可能となっている。レコメンデーションアルゴリズムや検索技術、音声認識といった、ディープラーニングに特化したワークロードを高速かつ効率的に処理できるとしている。
GPUアクセラレータ「NVIDIA Tesla Accelerated Computing Platform」との併用も可能。Caffe、CUDA、Torch、Theano、TensorFlow、NVIDIA Deep Learning SDK、HPEが2016年に新たに発表したCognitive Computing Toolkitといったディープラーニング基盤とAPIモデルに対応している。
ディープラーニング環境構築サービスは、NVIDIA製GPUを搭載したHPE製サーバ上にTensorFlowを導入し、そのリソースと機能を最大限活用した高速機械学習環境を構築して提供するというもの。

HPE Apollo 6500 System(HPE提供)