Microsoftは米国時間9月13日、Linux上で稼働するマイクロサービスプラットフォームである「Azure Service Fabric for Linux」のプレビュー版を、ジョージア州アトランタで開催予定の「Microsoft Ignite 2016」の初日に合わせ、9月26日から提供するとブログで発表した。
「Azure Service Fabric」を使用することで、クラウドアプリケーションをマイクロサービスと呼ばれるより小さなコンポーネントに分割し、基盤となるインフラにかかわらず個別にアップデートしたり、保守していけるようになる。なお、こういったさまざまなマイクロサービスは、プログラミングインターフェースを介して互いに通信することになる。
Microsoftは3月に開催した開発者向けカンファレンス「Build 2016」で、Service Fabric for Linuxの限定プレビュー版を発表していた。同プレビュー版は「Microsoft Azure」クラウドがホストするLinux上で稼働する。9月26日に提供が開始されるプレビュー版も同パブリッククラウド上で利用可能となる。
13日付けのブログ記事によると、オンプレミス環境やマルチクラウド環境で利用できるService Fabric for Linuxも「近い将来に」提供されるという。
Service Fabric for Linuxのパブリックプレビュー版は、「Microsoft Azureポータル」からダウンロードできるようになる予定だ。同社はService Fabric for LinuxのAzureバージョンやその他のバージョンの一般提供開始時期については言及していない。
Service Fabric(旧「Windows Fabric」)は、MicrosoftのPaaS 2.0とも言うべき製品だ。
Microsoftは、Service FabricのテクノロジをAzureの中核部分のほか、「Skype for Business」(旧「Lync」)や「Azure SQL Database」といったサービスの稼働に活用してきている。また、Service Fabricは「Microsoft Intune」や「Azure Event Hubs」「Azure DocumentDB」「Cortana」の開発や配備でも使用されてきているという。
Azure上で稼働している仮想マシン(VM)の3分の1が「Windows Server」ではなくLinuxであることを考えた場合、同社のマイクロサービスプラットフォームがLinuxをサポートすることは理にかなっていると言えるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。