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アジャイル開発に事業部門を加える--運用データ共有の必要性:米AppDynamics - (page 2)

日川佳三

2016-09-27 07:00

デジタルビジネスでは業務部門と開発部門の連携が必須に

 業務、開発、運用の3者が性能データを共有することによって、これら3者が協力し合えるようになる。例えば、業務部門は、ウェブサイトの性能が悪化したことを開発部門に伝えて、これを改善してもらえる。反対に、開発部門から業務部門に性能情報を伝え、ビジネス施策に役立ててもらえる。

 業務部門が積極的にウェブサイトの性能を監視している国内事例としてSexton氏は、ゴルフダイジェスト・オンラインとU-NEXTを挙げる。両社ともに業務部門の感度が高く、ウェブサイトの性能が売り上げにどう影響しているかを気にしているユーザーだという。

 特に、U-NEXTの業務部門は、AppDymnamics Proのダッシュボード画面を常時監視している。売り上げに影響が出る問題を発見した際には、開発部門に連絡して速やかに修復してもらう。BizDevOpsを上手に回している。

 反対に、開発部門から業務部門に性能情報を提供する使い方もできる。AppDymnamics Proの分析機能を使うと、ウェブサイトの性能データとビジネスの業績を組み合わせてリアルタイムに表示できる。これにより、開発部門や運用部門から業務部門に対して、ビジネス施策に役立つ情報を提供できる。

 例えば、ウェブサイトに障害が発生した場面で実際に影響を受けたサイト訪問者が誰なのかを特定し、これを業務部門に伝えることができる。これにより、ウェブサイトがダウンしてから10分位内に、マーケティング部門からサイト訪問者にお詫びのメールとクーポンを送付できるようになるという。

BizDevOpsがアジャイル開発を推進

 「日本では業務、開発、運用の3部門が分断されており、頻ぱんにコミュニケーションをとろうとは思っていない」と日本の問題点を指摘しつつも、「まずは共通言語としてのツールが必要」と指摘するのは、アップダイナミクスジャパンでカントリーマネージャーを務める内田雅彦氏だ。


アップダイナミクスジャパンでカントリーマネージャーを務める内田雅彦氏

 現実問題として、3部門が連携するためには、それぞれにモチベーションが必要。きっかけの1つはデジタル技術によって成り立つビジネスで、まずは業務部門が食いつく。業務部門は開発部門にアジャイル開発を要求し、短期開発と短期リリースによって品質が下がり、運用現場にしわ寄せが行く。こうした状況を救済するのが3者が密接に協力し合うBizDevOpsだと内田氏は説く。

 内田氏によれば、AppDymnamics Proは3者間の共通言語となる。「どの部門から見ても、性能の低下や障害の発生が目で見て分かる」(内田氏)。互いに責任を擦り付け合うことなく、皆で一緒に協力し合って「すぐに性能問題を修復しよう」と力を合わせるようになる契機になり得るという。

 AppDymnamics ProによってBizDevOpsを実現できれば、アジャイル開発に対して前向きに取り組めるようになると内田氏は言う。「アジャイル開発には品質が悪化するというリスク要因があり、このことが特に日本において心理的なハードルになっている。一方で海外では、リリースして問題が出たら戻せばいいと考えている。顧客に影響を与える前に手当てできる仕組みを整えておけば、アジャイル開発の心理的ハードルは下がる」(内田氏)

 開発時に高品質を追求しても、本番稼働後には何らかの障害が発生する。ウェブサイトを利用するユーザーやアクセスが増えることによって、アクセスが少なかった頃には分からなかった問題が出てくることもある。「100%の品質は実現できない。手当てができるのであれば、もっと開発とリリースのサイクルを早められるだろう」(内田氏)

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