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日本株展望

米国株の調整と日銀追加緩和を巡る思惑で揺れる - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-09-16 11:03

日本市場の業況感は意外に底堅い

 一方、日本市場の業績見通しは比較的底堅い展開が見込まれている。図表3の下段でみる通り、TOPIXベースのEPS(1株あたり利益)は、2015年(実績)の低迷を経て、2016年は前年比9.0%増益、17年は同6.4%増益、18年は同8.5%増益と最高益更新が見込まれている(Bloomberg集計による市場予想平均)。

 実際、13日に財務省・内閣府が発表した7~9月期の法人企業景気予測調査によると、大企業の景況感を示す景況判断指数は3四半期ぶりにプラスに転じた。産業別では情報通信機械関連、自動車関連、電子部品(スマートフォン向けなど)などが上向きとなっている。8月に決定した事業規模28兆円超の経済対策による公共事業の受注増加が見込まれ、建設業も上向きつつある。

 外部環境面では、中国で9月13日に発表された8月の鉱工業生産(前年同月比プラス6.3%)、小売売上高(同プラス10.6%)、固定資産投資(同プラス8.1%)のどれもが市場予想平均を上回る結果となった。同国経済の構造問題が解決されたわけではないが、景気をめぐる過度の悲観は緩和しつつあり、香港ハンセン指数は9月に年初来高値を更新した。

 市場は、(過去の業績から)先行きの業績見通しを織り込もうとする特徴がある。業績見通し改善を想定したTOPIXの予想PER(株価収益率)は16年で13.3倍、17年で12.5倍、18年で11.5倍と割安感がある。9月の株価調整が米国市場の季節要因に連れ安する動きとみなし、「株価は業績」との格言に倣うなら、足元の押し目は中長期の投資機会になると考えられる。


(注)上記したTOPIXベースのEPS(1株あたり利益)の実績と市場予想
(Bloomberg集計による市場予想平均)
(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成
(2006年初~2016年9月15日)

まとめ(ポイント)

 日本市場では、米国株式の調整局面入りの余波を受けて株価の上値が重くなっている。米国株は、主要市場指数が7~8月に最高値を更新してきただけに、株価は季節的にも下落しやすい時期に入ったと思われる。

 ただ、株価下落の要因となった米追加利上げと大統領選挙をめぐる不透明感は早晩結果が出て織り込まれていくと考えられる。むしろ、米国株が10~12月期に回復基調を辿りやすい季節性に注目したい。

 米国のファンダメンタルズ(緩やかな景気の拡大と低金利環境の持続)と日本の業績改善傾向に大きな変化がないと想定するなら、米国株の調整に連れた日本株の下落は、その後の戻り相場を視野に入れた押し目買い機会と考えられる。

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