Oracleは米国時間9月15日、2017会計年度第1四半期決算(8月31日締め)を発表した。市場の予想を下回る内容だった。
同社の第1四半期は売上高が86億ドル、非GAAPベースの1株あたり利益は55セントだった。アナリストらは売上高を87億ドル、1株あたりの利益を58セントと予想していた。また、非GAAPベースの純利益は23億ドルだった。
同社によると、非GAAPベースの1株あたり利益にマイナスの影響を与えた要因は3つあるという。借入と、米ドル高、米国でのクラウド販売が増加したことに起因する高い税率だ。
IaaSを含むクラウド事業の売り上げは、米ドルベースで前年同期比59%増、恒常通貨ベースでは61%増の9億6900万ドルだった。オンプレミスソフトウェアの売り上げは米ドルベースで前年同期から横ばいの58億2000万ドルだった。
また、最高経営責任者(CEO)を務めるMark Hurd氏は、SaaSとPaaSの販売を年間経常収益(ARR)で20億ドル以上にするという目標に向かって順調に進んでいると述べるとともに、2017会計年度は前年に引き続き、SaaSおよびPaaSの販売額が他のどのクラウドサービスプロバイダーよりも大きくなると確信していると述べている。
同社は第1四半期に「Fusion ERP」の新規顧客344社を含む、SaaS関連の顧客を750社以上新たに獲得している。Hurd氏は「この数字はWorkdayが過去に獲得してきたERP顧客の数を上回っている」と語っている。
Oracleの会長兼最高技術責任者(CTO)Larry Ellison氏は今回の発表のなかで、同社は18日から開催予定の「Oracle OpenWorld」で第2世代のIaaS製品を発表すると述べている。
Ellison氏は「われわれが提供する第2世代のIaaSによって、Amazon Web Services(AWS)よりも計算性能は2倍に、メモリは2倍に、ストレージは4倍に、入出力性能は10倍以上になるとともに、価格は20%安価になる。急成長を続けているSaaS事業とPaaS事業に加えて、われわれの目の前にはIaaS事業という、クラウド分野における新たな、そして大きな機会が広がっている」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。