9月21日の昼、日銀金融政策決定会合の結果が発表される。2015年12月以降、日銀の金融政策が発表される日は、いつも日経平均が乱高下し、相場が荒れている。今回も、内容次第で相場が荒れる可能性がある。
最近、日銀金融政策発表後に起こったことを頭に入れておく
21日に発表される日銀金融政策の中身と、市場の短期的な反応を予測するのは困難だ。楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジストの窪田真之氏の見解は、予想困難な重大イベントがある日は、あまり投機的ポジションを大きく取り過ぎない方がよいということだ。
2015年12月以降、日銀の金融政策が発表された後、マーケットがどのように動いてきたか、まずは、頭に入れておくことが大切だ。
2015年12月18日の日経平均は急騰後に急落
2015年12月18日の日経平均の動き

2015年12月18日昼に金融政策決定会合の結果が発表された。日本銀行が買い取る日本株ETFを年間3兆円から3兆3000億円に増額すること以外、特に大きな変更はなかった。
それでも、「追加緩和があった」の第一報を受けて、日経平均は昼から一時急騰した。ただし、まもなく内容が小粒で評価できないことが市場に伝わり、日経平均は急落した。
今年1月29日の日経平均は、急騰後急落し、その後買い戻されて大幅上昇
2016年1月29日の日経平均の動き

非常に複雑な反応になったのが、1月29日の日銀会合結果発表後の日経平均だ。追加策発表を受けて、まず急騰した。「マイナス金利導入」という、マーケットで想定外の緩和策が発表されたことが好感された。ところが、すぐに利益確定売りが増加し、急落を始めた。
急騰後に急落した2015年12月18日の記憶が新しかったので、早めに利益確定しようとの動きが出た。売りが売りを呼んで、急落となった。ところが、その後の動きが圧巻だ。市場で、「日銀が発表したマイナス金利政策は、効果絶大」と内容を評価する声が増え始めた。買いが買いを呼び、結局、この日は前日比476円の大幅高になった。