米ZDNet編集長Larryの独り言

オラクルにセールスフォースも--AIを前面に押し出す各社の戦略

Larry Dignan (ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子 2016年09月23日 06時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Oracleは「Adaptive Intelligent Applications」で、Salesforce.comは「Einstein」で人工知能(AI)の活用をうたっている。また、IBMの「Watson」やMicrosoftの「Cortana」、SAPの「HANA」などのセールスポイントとして機械学習やAIといったキーワードが登場する。こうした状況に目を向けると、AIがマーケティング分野のキーワードとなりつつある点は疑問の余地がないはずだ。

ビジネス市場を狙うIT企業の多くは、AIをキーワードにしてマーケティングを展開している
ビジネス市場を狙うIT企業の多くは、AIをキーワードにしてマーケティングを展開している。

 企業向けソフトウェアを手がけるプロバイダーは、顧客企業が扱う多くのデータにアクセスする機会を有している。そして今や、こういったプロバイダーはWatsonやEinstein、Alexa、Siri、Cortanaといったさまざまなキャラクターを前面に押し出すとともに、多くの専門用語を散りばめて、AIの力を借りた洞察を提供しようとしており、できればIT関連作業の自動化も実現したいと考えている。

 このため企業からすると、IT関連作業の自動化には至らず、キャラクターと専門用語に振り回されるだけに終わる可能性も十分にある。

 AIをキーワードとする傾向があるのは誰の目にも明らかだろうがここであらためて、SalesforceによるEinsteinの概要説明に目を向けたい。なおこの概要説明は、サンフランシスコでの「Oracle OpenWorld 2016」におけるOracleの最高技術責任者(CTO)Larry Ellison氏の基調講演の翌日に行われたものだ。

 Salesforceは、AIプラットフォームであるEinsteinのローンチに際して、同社の製品や、その他のタッチポイントを通過するすべての顧客関係管理(CRM)データをバックグラウンドで活用したいと考えている。Salesforceのうたい文句は、全員がデータ科学者になるというものだ。

 Ellison氏はつい先日の基調講演で、Oracleが保持しているコンシューマーデータの量はFacebookが保持している量と変わらない点を指摘した。同氏は、インテリジェントなアプリケーションやクラウドツールはデータがあってこそだと力説している。つまり、デジタルマーケティングや情報市場を手がけるBlueKaiのような企業を買収し、サービスとしてのデータという路線を採用するとともに、すべてのアプリケーションをインテリジェントなものにしようとしているのだ。

 Ellison氏は次のように述べている。

 世の中にはコンシューマーを追跡している、言葉を換えればコンシューマーに関する多くの情報を蓄積している巨大データベースが2つ存在している。1つは非常に有名なものだ。それはFacebookと呼ばれている。そしてもう1つはあまり知られていない。それはOracleの「Oracle Data Cloud」だ。われわれのデータクラウド内にはFacebookが保有しているよりも多くのコンシューマー情報が蓄積されている。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算