中国の規模に対応できるか
Li氏は「Alluxioの製品を実稼働環境に導入した事例の多くは中国国内で展開されているが、これは意図的なものだ」と強調している。その「意図」とは、もっとも要求水準の高い環境でAlluxioのソフトウェアの負荷テストを行うことだという。
例えばBaiduは、同社の自動運転車の取り組みに、オープンソースインフラを使用していることを公表している。またHuawei(ファーウェイ)は、さまざまなオープンソース技術を利用した製品「FusionInsight」を積極的に売り込んでいる(関連するオープンソースプロジェクトに対する同社のコントリビューションも増えている)。Tencentは、データウェアハウスからモバイルネットワークの高速化に至るまで、さまざまな領域のオープンソースインフラ関連プロジェクトを提供している。
これらの事例は、中国でオープン化への取り組みが進んでいることを示している。Li氏との会話で明らかになったように、欧米の企業(および欧米企業が支援するオープンソースプロジェクト)は、オープンソースのコードを中国でも積極的に売り込むべきだろう。これは、経済的な潜在利益のためだけでなく、中国の優れた開発者に利用してもらい、中国の大手企業で、コードの負荷テストを行ってもらうためでもある。MongoDBが中国のさまざまな企業と緊密に連携し、中国最大のタクシー配車サービスであるKuaidiをはじめとする企業から賞賛を浴びている理由もこれだ。
中国の規模の要求に応えることができれば、ほかの環境ではまったく問題はないはずなのだから。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。