富士通は9月21日、公益財団法人日本バスケットボール協会(以下、JBA)および、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下、B.LEAGUE)と、パートナー契約を締結したと発表した。
9月22日に開幕する男子バスケットボールプロリーグを運営するB.LEAGUEは、「世界に通用する選手やチームの輩出」「エンターテイメント性の追求」「夢のアリーナの実現」の3つの使命を掲げている。富士通では、JBAおよびB.LEAGUEのパートナーとして、プレイヤーや指導者などを対象とした「データ・マネジメントサービス」や「デジタルマーケティングプラットフォーム」、富士通研究所にて開発中の「スマートアリーナソリューション」などのICTを提供することで、この使命の実現に貢献するという。
富士通が提供するICTの概要は以下の通り。
世界に通用する選手・チームを輩出するための「データ・マネジメントサービス」の提供
バスケットボールのプレイヤーの戦歴やキャリアなどの情報は、所属チームや学校ごとに個別管理されていた。富士通では今回、これらのプレイヤーや指導者などの情報を対象とした「データ・マネジメントサービス」をJBAに提供。個人の戦歴やキャリアなどを一元管理することで、強化選手や日本代表選手の選出のために必要な基礎データを簡単に検索できるようになる。
エンターテイメント性の追求を支援する「デジタルマーケティングプラットフォーム」の提供
ファンの拡大や各チーム拠点の地域活性化を目的として、試合やイベント参加などの顧客情報を一元管理する「デジタルマーケティングプラットフォーム」をB.LEAGUEに提供。これにより、ファンへのタイムリーな情報提供やきめ細かいプロモーションなどの効果的なマーケティング活動を支援する。
夢のアリーナを実現する「スマートアリーナソリューション」
富士通研究所で開発中の高精度な3Dレーザーセンシング技術やプレイヤーモーショントラッキング技術などのスポーツIoTや、自由視点映像生成技術を活用した「スマートアリーナソリューション」の実用化を進め、2018年を目標に提供していく。これにより、世界に通用する選手やチームの輩出や夢のアリーナの実現とともに、各チームの拠点となるアリーナを中心としたコミュニティーの創造やまちづくりにも貢献する。
「スマートアリーナソリューション」を実現する富士通研究所の技術は以下の通り。
3Dレーザーセンシング技術
富士通研究所独自の3Dレーザーセンサにより、マーカーを装着することなく、立体的かつ高精度に取得した選手の3Dモーションデータをリアルタイムに分析し、選手の個人スキルやチーム力の向上を支援。
プレイヤーモーショントラッキング技術
死角のない複数のカメラ撮影により、選手の位置や動きを自動的かつ正確にトラッキングし、スタッツを生成。これにより、フォーメーション分析などチームプレイの精度向上や戦術の策定を支援する。
自由視点映像生成技術
複数のアングルで撮影したカメラ映像から被写体の3次元構造を解析することにより、自由な視点から見ることのできる映像を生成。通常はカメラが置けない方向からの迫力ある映像を生成することにより、アリーナやテレビ、タブレットでの新たな視聴スタイルを提供し、エンターテイメント性の向上を図る。