Microsoft 最高経営責任者(CEO)Satya Nadella氏
米Microsoftは米国時間9月26~30日、米国アトランタでインフラ運用管理者向けのテクノロジにフォーカスした技術イベント「Microsoft Ignite」を開催している。26日の2回目のキーノート(初日には2回のキーノートが設けられた)では、同社 最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏が登壇した。
冒頭でNadella氏は、「Microsoftはモバイルファースト、クラウドファーストで(社会の)デジタルトランスフォーメーションを進めている。そして、デジタルトランスフォーメーションの中心的なテクノロジは人工知能(AI)だ」と説明。「われわれは、(AI)の4要素、エージェント、アプリケーション、サービス、インフラに注力し、AIの民主化を推進している」(Nadella氏)と述べ、これら4要素についての最新テクノロジを紹介した。
AIの民主化を推進する4要素はエージェント、アプリケーション、サービス、インフラ
1つ目、AIを使う「エージェント」の例として、同社のパーソナルアシスタント機能Cortanaのデモを披露。デモでは、スティッキーノート(デスクトップに手書き入力したメモを付箋のように貼り付けることができるアプリケーション)にペンで書き込んだ電話番号やスケジュールをCortanaが把握する様子が紹介された。
Cortanaはスティッキーノートに手書き入力した電話番号や予定も把握する
2つ目、「アプリケーション」では、CRM/ERPクラウドDynamics 365を例示。Dynamics 365では、Office 365のGraph機能と連携し、大量のメールの中から必要なメールを抽出できる、Bot Frameworkを用いたチャットアプリケーションによってセールスやカスタマーサポートの業務が自動化できるといったデモを披露した。
Bot Frameworkを用いたチャットアプリケーション