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上場企業が考える2020年までのGDP成長見通しは1%以下、ICTは2.9%--矢野経調査

NO BUDGET

2016-09-29 07:00

 矢野経済研究所は9月20日、ポスト2020年の日本社会と成長産業に関する調査結果を発表した。

 調査は4月から8月にかけて、国内上場企業の企画部門(経営企画、社長室、事業統括、IR担当等)のビジネスマンを対象に郵送(留置)アンケート方式で実施、集計対象は272件だった。

 調査では、2020年以降の日本の社会と経済の動向や2030年に向けて日本の目指すべき姿、国際社会の状況、日本の健全な成長実現のための施策などについて質問、分析に際しては、2020年までの日本経済や回答者の所属する企業の産業セクター別の成長見通し、産業界の将来に大きなインパクトを与える技術、ビジネス機会などについてまとめた。

 調査結果の概要は以下の通り。

2020年度までの日本の実質GDPの成長見通しは、「0~1%」との回答が55.1%

 上場企業企画部門のビジネスマンに、2016年度から2020年度までの日本の実質GDP平均成長率を尋ねたところ、「0~1%」という回答が最も多く、55.1%であった。一方、2%以上の成長を予測する回答者も全体の3割を越える結果となった。

(矢野経済研究所提供)
2020年度までの日本の実質GDP成長見通し(n=270件)
(矢野経済研究所提供)

産業セクター別の成長見通しでは、ICTが2.9%と最も高い

 上場企業企画部門のビジネスマンに、回答者自身が所属する企業の産業セクターの2020年度までの平均成長率の見通しを尋ねたところ、「ICT」の成長率が2.9%と最も高かった。次いで「サービス業(電気・ガス、陸運、金融、サービス)」が1.5%、「製造業(金属、機械、精密、電機、輸送機械)」と「医療、化学、繊維」が1.2%で続いた。

(矢野経済研究所提供)
産業セクター別の成長率見通し(n=270件)
(矢野経済研究所提供)

将来に大きな影響を与える技術やビジネス機会の上位はエネルギーと自動運転

 上場企業企画部門のビジネスマンに、回答者が所属する企業の産業セクターにおいて、業界の将来に大きな影響を与える技術、ビジネス機会について尋ねたところ、「エネルギー」が20.2%と最も高く、「自動運転(15.8%)」「ICT(14.0%)」「VR、ドローン、ロボット(12.1%)」「AI(11.0%)」が続いた。これらはそれぞれが単体として評価されているだけではなく、相互に連携、補完、競合しつつ新しい分野を開発・発展させてゆく要件として、評価されていると考える。

(矢野経済研究所提供)
2030年に向けて産業界に大きなインパクトを与える技術、ビジネス機会(n=272件)
(矢野経済研究所提供)

 矢野経済研究所によると、日本政府は2015年9月、2020年度を目処に名目GDP600兆円の達成を目標として掲げた。GDP算出方法の変更で18~20兆円を嵩上げしたうえで、名目ベースで平均年率約3%の成長が実現すればこの目標は達成できる。とは言え、現在の日本にとって名目3%という数値はハードルが高い。7月に、政府は2016年度の実質見通しを年初の1.7%から0.9%へ、名目ベースで3.1%から2.2%へ下方修正した。2016年度から2020年度までの実質GDPの平均成長率の見通しをたずねねたアンケート調査結果によると、半数以上が「0~1%」の見通しにとどまっている一方、2%以上の成長が可能と回答したビジネスマンも全体の3割に達しており、日本経済の成長とポテンシャルに対する期待と信任も決して悲観的なものではないと考えるとのこと。

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