先に上場しているJR3社との比較
JR九州(9142)は、成長力でJR東日本(9020)、JR東海(9022)、JR西日本(9021)に見劣りする。九州に観光ブームの追い風が吹いているとは言え、乗客が減り続けている赤字ローカル線を抱えていることが足を引っ張る。
ただし、その分、配当利回りで見ると、JR九州に分がありそうだ。JR九州の公募価格は決まっていないので、あくまでも目論見書の想定価格2450円で計算したものだが、“年率の予想配当利回り”は、約3%となる。JR3社の配当利回り(東日本1.4%、東海0.7%、西日本2.2%:9月27日時点)よりも高くなりそうだ。
ただし、同じ民営化株では、日本たばこ産業(2914)(配当利回り3.1%)、NTTドコモ(9437)(配当利回り3.0%)のように利回りの高いものもある。
JR九州の年率の予想配当利回り
JR九州は当面、連結配当性向を30%とする方針を表明している。言い換えると、毎年の連結純利益の30%を配当金として株主に支払う方針だ。ただし、2017年3月期だけは連結配当性向を15%とする予定だ。上場する10月25日から決算期末(3月末)まで5カ月強しかないからだ。
JR九州が2017年3月末に予定する1株あたり配当金は37.5円だ。JR九州の想定価格2450円に対し1.53%となる。半期で1.53%の配当を出すわけだから、年率換算すると約3%の配当を出すことになる。
(ご参考)9月中間配当について
今日(9月28日)、9月に中間決算を迎える銘柄を購入しても、9月中間配当金を受け取る権利を得ることはできない。9月中間配当金を受け取る権利を得るためには、昨日(9月27日)までに購入する必要があった。
今回のレポートで紹介した銘柄で、日本たばこ産業(2914)だけは12月決算だが、その他の銘柄は3月決算で9月に中間決算を迎える。
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