日立傘下のビッグデータ分析ペンタホが東京オフィスを開設

大河原克行 2016年09月30日 07時00分

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 日立製作所のグループ会社である米Pentaho Corporationは、10月1日付けで、東京オフィスを開設すると発表した。日本におけるペンタホの事業展開を加速する。既に東京オフィスにおける新規採用を実施するなど、体制の拡充に取り組んでいる。

 Pentahoは、2015年2月に日立が買収したビッグデータアナリティクス企業。ビッグデータの活用に対応した大企業向けオープンソースベースプラットフォームを提供し、これまでに全世界1500社に採用され、1万5000サイトでの稼働実績を持つ。

日立製作所 ICT事業統括本部サービスプラットフォーム事業本部デジタルソリューション推進本部の首藤卓馬本部長
日立製作所 ICT事業統括本部サービスプラットフォーム事業本部デジタルソリューション推進本部の首藤卓馬本部長

 日立製作所 ICT事業統括本部サービスプラットフォーム事業本部デジタルソリューション推進本部の本部長を務める首藤卓馬氏は「グローバルでの豊富なデジタルソリューション事例のほか、100種類以上の接続部品を活用することで実現するITとOT(Operational Technology)をつなぐデータブレンディングの実現、HadoopやOSSなどのオープンテクノロジの取り込みによるビッグデータやIoTに最適化した先進アーキテクチャの採用、オープンAPIと各種部品群により、既存のソリューションに対しても、ペンタホが持つ高度なアナリティクスを組み込むことができるという特徴を持つ」と指摘。

 日本では既に約30社が活用しており、日立グループに入って以降、数件の受注実績があり、現在、約70件のPoC(コンセプト検証)が行われているという。2018年度にまでに200社の導入を見込んでいる。

 東京オフィスは約20人の体制でスタート。2017年度までに、日本人を中心に、100人のLumadaアナリティクスセールスのエンジニアを育成。さらに、ペンタホソリューションアーキテクトの配置により、OTとアナリティクスとを組み合わせたソリューションの提案を加速する。また、パートナーであるClouderaとも、日本における連携強化を図る。

日立のIoTプラットフォーム「Lumada」
日立のIoTプラットフォーム「Lumada」

 「東京オフィスの開設により、アナリティクス対応営業人材の拡大や、エンジニアリング力を強化。ビッグデータやIoT分野のグローバル事例の活用、業種向けソリューションのデジタル化を加速するとともに、グローバルで培ったアナリティク分野の知見を最大限に活用し、Lumada事業を拡大していくことになる」(首藤氏)とした。

 今回の東京オフィスの開設により、ペンタホのデータ統合・分析基盤ソフトウェアの導入を促進。Hitachi Insight Group(日立インサイトグループ)をはじめとした日立グループの組織と連携し、日立のIoTプラットフォームである「LumadaをベースとしたIoT関連ソリューション・サービス事業の展開を加速する。

 金融サービス、通信、産業、小売、政府・行政機関などの日本の顧客に対して、ビッグデータ活用による企業価値拡大を支援。日本において、ビッグデータとIoTソリューションを提供するトップ3ベンダーの1社になることを目指すとしている。

 海外での事例を日本に紹介するとともに、日本の顧客にカスタマイズした最適なビッグデータの活用方法を提案できる。また、実績のある事例を、アナリティクスに精通したエンジニアを活用することで、最短で8週間という短期間で、ソリューションとして提供できるとする。さらに、「日立が持つOTとの組み合わせで、高付加価値のデジタルソリューションを提供。米国に在籍している数人のペンタホソリューションアーキテクトを日本に呼び、国内プロジェクトへの直接参画する。Lumadaのなかで、ペンタホをどう活用していくのかといったことに取り組んでいる」という。

 日立製作所の大みか工場の経営・生産情報の可視化にペンタホを活用しているケースを事例としても活用。グローバルで培ったアナリティクス活用技術の適用によって、生産性向上、エネルギー最適化、コスト削減などを実現できるとしている。

 東京オフィスを率いる米Pentaho Corporationのエグゼクティブバイスプレジデント、Eddie White氏は「日本の企業は、データレイクのデータを、どうやってビジネスに活用すべきかという課題に直面している」とする。

米Pentaho Corporationのエグゼクティブバイスプレジデント、Eddie White氏
米Pentaho Corporationのエグゼクティブバイスプレジデント、Eddie White氏

 ビッグデータアナリティクス領域において、欧米で数多くの成功事例を持っており、例えばCATERPILLARでは、海洋船舶の保守業務や機器の情報分析により、予兆保全を行い、船舶の稼働効率を最適化したり、Finraでは、米証券取引の監視により、不正取引を発見したりといった例もあったとのこと。

 「ビジネス上の利点を訴求していくことに重点を置いている。ペンタホは、オープンソースであり、あらゆる環境と接続できること、新たなデジタルソリューション市場において最も多くの経験を持つこと、アプリケーションに組み込むのに容易であるといった特徴を持つ。こうした実績をもとに、日立ととも、日本のエンタープライズ企業に、ペンタホのソリューションを展開していくことになる」と語った。

 また、日立製作所 社会イノベーション事業推進本部サービス統括本部の本部長を務める長谷川雅彦氏は「ペンタホは、Lumadaのキーコンポーネントの1つであり、今回の東京オフィスの開設は、Lumadaの体制強化の一環となる。日立製作所は、2016年5月には、デジタルソリューション事業拡大に向けて、Hitachi Insight Groupを始動させ、グローバル事業体制を敷き、北米に本社機能を置いた。今回の発表は、日本における体制強化であり、日本でデジタルソリューションを強化していくことになる」としている。

 日立製作所では、ペンタホをプライマリのソリューションと位置づけるものの、既存システム環境などにおいては、他のソリューションも取り扱う可能性があることも示した。

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