ソラミツは9月26日、ブロックチェーン技術の発展に寄与すべく、The Linux Foundationが設立したオープンソースプロジェクト「Hyperledgerプロジェクト」に、プロジェクトネーム「いろは(Iroha)」としてコードを提供したと発表した。NTTデータなどのHyperledgerプロジェクトメンバーを賛同企業として、スイスのジュネーブで9月26日にHyperledgerプロジェクトへ提案された。
Irohaは、Hyperledgerプロジェクトに提供されているブロックチェーン技術「Fabric」の構造に合わせて開発されており、Hyperledgerプロジェクトに貢献するものとして今回提案された。
Irohaの主な特徴は以下の通り。
- シンプルな設計で、開発者に理解しやすく、開発しやすい構造
- Fabricの構造に合わせることにより、開発者の選択肢を拡大
- 分散型台帳技術とスマートコントラクトを利用することで、分散型メンバーシップサービスの選択肢を実現
- ソラミツが独自に開発した合意形成アルゴリズム「スメラギ」を採用
- 世界的に利用されているJavaをスマート・コントラクトで利用
- 通貨・ポイントなどのデジタルアセットを簡単に発行・送受信できるライブラリを用意
- 暗号メッセージを簡単に開発できるライブラリを用意
- モバイルアプリケーションを数分で開発できるiOSとAndroid(近日公開)のサンプルを用意
- 支払い・決済(対面型決済含む)
- 契約管理
- 証券取引
- 金融商品管理
- サプライチェーンマネージメント
- スマートグリッド
- 貿易金融
- 本人確認(KYC:Know Your Customerの略。金融機関の本人確認手続きなどを示す)
- 公証・タイムスタンプ機能
- シェアリングエコノミーサービス
- 医療
- IoT
- その他
- Iroha及び付随するサービスの開発資金
- Irohaの開発者募集
- Irohaの共同開発パートナー
- Irohaを利用したユースケースパートナー
- KYCシェアリングサービスのユースケースパートナー
また、Irohaの主なユースケースとしては、以下のような用途が挙げられている。
Irohaの利用については、損保ジャパン日本興亜ホールディングスがデリバティブ商品を対象としたブロックチェーン技術活用を共同で検討開始しているほか、東京大学、会津大学、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターにおいては、共同研究で進めている地域通貨などのデジタルアセットの利用可能性の検討を開始している。また楽天証券では、ソラミツと共同でKYCシステム共同開発を開始しており、アイデンティティの観点からの取り組みも行っている。
なお、ソラミツでは今回の発表に合わせ、以下のような募集を行っている。