モバイル、クラウドなどが幻滅期--ガートナー、「日本におけるテクノロジのハイプサイクル:2016年」発表

NO BUDGET

2016-10-05 16:26

 ガートナージャパンは10月5日、「日本におけるテクノロジのハイプサイクル:2016年」を発表した。テクノロジ、方法論、プラクティス、コンセプトに関する38のキーワードを選定し、日本国内におけるトレンドを示している。

 ガートナーのハイプサイクルは、市場に新しく登場したテクノロジがまず過熱気味にもてはやされ、熱狂が冷める時期を経てから市場が確立し、市場分野における意義や役割が理解されるようになるまでの典型的な経過を示したもの。

 2007年から発表している「日本におけるテクノロジのハイプサイクル」では、ユーザー企業の最高情報責任者(CIO)、IT部門のリーダー、テクノロジベンダーのマーケティング、製品開発、戦略企画の各担当者に向けて、先進テクノロジのポートフォリオを策定する際に考慮すべきトレンドを業種横断的な視点で示している。

日本におけるテクノロジのハイプサイクル:2016年
日本におけるテクノロジのハイプサイクル:2016年(ガートナー ジャパン提供)

 2016年のハイプサイクルでは、モバイル、ソーシャル、クラウド、インフォメーションの内、モバイル(モバイルコンピューティング)、クラウド(クラウドコンピューティングおよびプライベートクラウドコンピューティング)、インフォメーション(代表としてビッグデータ)の3つは全て幻滅期に位置している。またソーシャルに関しては、ソーシャルメディアが既に生産性の安定期に達しているものの、ソーシャルアナリティクスが幻滅期に位置付けられている。

 これらの状況について、リサーチ部門マネージング バイス プレジデントの長嶋裕里香氏は次のようにコメントしている。

 「日本では、モバイル、ソーシャル、クラウド、インフォメーションをビジネスで活用することが重要であるという認識の下、一定以上の企業では活用と実装のフェーズに入りつつも、2015年に引き続き成功するケースと同程度もしくはそれ以上に、取り組みにおいて困難に直面したり、想像との違いに当惑したりすることが多くなってきていると言えます。しかし、各要素に対する注目度は依然として高く、モバイル、ソーシャル、クラウド、インフォメーションをそれぞれ個別に、あるいはこれらのいくつかを組み合わせてビジネスに生かすという考え方自体は衰えておらず、今後も多くの企業は何らかの形でこうしたテクノロジの恩恵を受けるでしょう」

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