日産自動車(横浜市)は、公式サイト「羅針盤」の運用基盤をオンプレミスからクラウドサービスに移行した。コンテンツの開発と提供を迅速化するとともに、運用の効率化とセキュリティポリシーの標準化を実現した。
同社公式サイトは、開設から年月がたちシステム基盤の老朽化が進んでいることに加えて、拡張性や柔軟性を欠いたオンプレミス環境で運用されていた。また、システム基盤と接続するネットワークや公式サイトから派生する関連サイトが個別に管理運用されていたため、セキュリティレベルのばらつき、障害切り分け作業の長期化、システムの導入に掛かる時間やコストの増加につながっていた。
これらの課題を解決するために、日産自動車のグローバルICT戦略パートナーであるNTTコミュニケーションズ(NTT Com)の企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」を採用。ネットワークとクラウド基盤の一元管理を可能とし、システム導入の時間やコストを削減する。
オープンソースのIaaS構築基盤「OpenStack」をベースとするため俊敏性や拡張性に優れ、コンテンツの設計や発想を制限されることなく、顧客にとって価値あるコンテンツを迅速に開発、提供できるようになった。
さらに、公式サイトから派生する関連サイトや、それらのシステム基盤と接続するネットワークを一元管理することで、運用の効率化やセキュリティポリシーの標準化を実現している。
クラウド移行完了後のシステム構成イメージ(NTT Com提供)