エンタープライズソフトウェアの変革をもたらす5つのコンセプト
Benioff氏はエンタープライズソフトウェアの進化を後押しする重要なコンセプトとして、インテリジェンス、スピード、生産性、モバイル、接続性の5つを挙げた。
「わが社が作るあらゆるものは、これら5つのコンセプトに基づいている」と同氏は言う。
これらのコンセプトは、Salesforceの新製品や新機能を生み出す原動力になっている。例えば同社は、モバイルに注目して、モバイルアプリ「Salesforce1」をアップデートし、顧客企業が自社のカラーやロゴを使ってUXをカスタマイズできるようにした。サードパーティーのメッセージングアプリやソーシャルネットワークを、Salesforceユーザーのインターフェースとして使用できるようにする、「LiveMessage」機能もリリースされている。
すべては顧客のために
これらの5つのコンセプトを重視するSalesforceは、顧客が自らを360度の視点から見ることができるツール群を構築しようとしている。
「これは、これまで以上に顧客との距離を縮め、より深くつながるチャンスだ」とBenioff氏は述べている。「これはわが社のコミュニティの力だ」
GMも、インテリジェンスと接続性に注目して、Salesforceが提供するスマートダッシュボードによって全体論的な顧客像を作り出し、それを通じて、顧客との長期的な関係性を構築しようとしている。
Salesforceの成功はパートナーシップのたまもの
おびただしい数の企業が、Salesforceのプラットフォームを利用して、同社のエコシステムの周辺に製品やサービスを構築しており、Salesforce自身もこの1年で、いくつかの企業買収を通じて新しい機能を生み出している。
その一方で同社は、顧客が新しい製品の機能を提案できるフォーラム「IdeaExchange」で75万件のアイデアを受け付けた。Salesforceのデザインフレームワーク「Salesforce Lightning」には、顧客からの意見を参考に、Dreamforce 2015以降、500以上の新機能が追加されたという。
Harris氏は基調講演で、「家族」を意味するハワイ語を使い、「わが社のイノベーションは、わが社だけでなく、オハナと一緒に生み出したものだ」と語っている。この「オハナ」という言葉は、基調講演の中で何度も使われた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。