ユーザー体験と内製化の関係

最高のユーザー体験を創出するための内製化--マネーフォワードの開発体制

浅野 千尋 2016年10月20日 07時00分

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 マネーフォワードで最高技術責任者(CTO)を務める浅野千尋です。マネーフォワードは創業から4年以上が経過し、個人向けの自動家計簿・資産管理サービスは利用者数400万を超え、ビジネス向けクラウドサービスはユーザー数50万を超える規模に成長してきました。世の中にない新しいサービスを生み出す為に最も重要なのはチーム体制であり、またそのチーム体制もサービスの成長フェーズによって求められることが変わってきました。

 本連載の第一回では、マネーフォワードの成長を創業時からずっと体験して得てきた知見をもとに、現在のわれわれの取り組みをご紹介します。

チーム体制は内製化だけが正解ではない

 まずいきなりタイトルの否定になってしまっているのですが、「内製化」は手段であって、適材適所に使うべきものだと思っています。マネーフォワードでは結果的にこれまでの全てのサービスを内製化していますが、今後もずっと内製する事自体を目的としているわけではありません。

 ただ、創業以来ずっとサービスを内製するチームを構築してきたのは、全て最高のユーザー体験を創出するためにその手段が最適だと都度判断してきたからです。目的に応じて常に最適なチーム体制を敷くということが大前提です。目的と手段を履き違えないように注意しています。

内製化を選択したのは会社のビジョンに合致しているから

 マネーフォワードには会社の根本にMission/Vision/Valueという概念があります。ただのお題目ではなく、この3つがしっかり根付いているのが、われわれの特徴の一つです。


アカウントアグリゲーション技術のイメージ(マネーフォワード提供)

 その概念の中のValue(価値観・行動指針)に「Technology Driven」と「User Focus」という2つのキーワードがあるのですが、この2つのキーワードがまさに内製化という手段を選択するために重要な概念になっています。

 まずは「Technology Driven」についてです。マネーフォワードではコア・テクノロジとしてアカウントアグリゲーション技術を擁しています。アカウントアグリゲーションとは、異なる金融機関の複数の口座情報を一元管理する技術のことを指し、われわれが開発・提供する自動家計簿・資産管理サービスやビジネス向けクラウドサービスの基盤とも言えます。

 質と量のどれをとっても他社には絶対に負けないという磨き上げられた技術であり、これこそが当社の競争優位性の源泉となっています。当社では技術をただ使うためのものではなく、最高のユーザー体験を創るために進化させなければならないものだと考えています。

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