常にそこにビジョンがある、そういう文化をチームに根付かせ、チームの規模が大きくなっても方向がぶれずにユーザーのことだけを考え続けられるようになります。
ちなみに、私自身は、創業当初より技術によって世の中をより良くしていきたいというビジョンを持っています。そのため、私たちが開発しているサービスは、そのビジョンを達成するための手段だと考えており、何かに行き詰った時は、サービス開発が目的化していないのか、少しでもビジョンからズレが生じていないかを確認するようにしています。そうすることで、しっかりとユーザーの方を見ているのか、立ち返えられるようになります。
プライドを持った仕事をできているか
最後に、内製化された社内開発チームに求められるスタンスとして、プライドを持って仕事をする、というものがあります。
自社サービスの開発はとても自由度が高いです。自分達で仕様を決められますし、ユーザーフィードバックを受けて高速にPDCAを回すこともできます。ただ、自由と責任は同じだけ存在しなければいけません。いつでも変更できるからといってクオリティの低いものをリリースするといったことは許されません。そこに関しては、チームの一人ひとりの意識を高いレベルで保ち続けることが必要になってきます。
ソフトウェアエンジニアであればIDEが発する警告を無視していないか、開発速度を優先して他のコードをコピペして済ませていないか、リファクタリングを後でまとめてやろうとしていないか、などの日々のひとつひとつの行動に責任感が表れてきます。
自分に求められている責任をしっかりと果たすだけでなく、より高い目線を持って自らの行動を改善し続けるという意識そのものが「プライド」を持つということだと考えています。
われわれは、これまで挙げたような、「Technology Driven」と「User Focus」という指針に沿った行動をすること、「Vision」を中心とした文化を自らも創りだすこと、「プライド」を持って仕事をすること、という人物像を求めています。一人ひとりがこれらの意識を徹底することで、最高のチームワークを発揮できるようになります。
今後の連載では、上記を体現しているメンバーがより具体的なプロセスについて、紹介していきます。