伊藤忠商事、ベルシステム24ホールディングス、NTTデータの3社は10月7日、AI技術を活用したウェブ接客サービスを提供する空色の第三者割当による株式を取得し、AI技術を活用したBPO事業の拡大に向けた資本業務提携を行うことに合意したと発表した。出資比率は伊藤忠商事およびベルシステム24が各6.9%、NTTデータが2.8%。
空色は2013年設立、EC事業者、主にアパレル業界向けに対話型チャットシステムを利用したウェブ接客サービス「OK SKY」を提供している。本サービスは、AI技術の活用と、自社サービスで培ったウェブ販売の運営ノウハウをもとに、Web上で顧客ごとに最適化した接客を実現するというもの。
OK SKYを活用した顧客対応イメージ
OK SKYでは、ウェブ上の顧客との対話にチャットを用いることでリアルタイムな接客を実現、またAIシステムの活用により顧客のニーズを把握し、提案すべきサービス・商品をスムーズに選択することが可能となっている。顧客からの問い合わせに対し、一次対応をAIにて自動対応を行い、購買意思決定時には商品に精通したオペレーターに引き継がれることで、きめ細かい対応を行うことが可能。本サービスを活用することにより、コミュニケーター1人あたり7~8名を同時に接客することができるだけでなく、ウェブ上での購入率を向上させ、Webへの集客数の向上や実店舗への送客を実現するという。
今回、伊藤忠商事、ベルシステム24、NTTデータの3社では、国内外における各社のネットワークを活用し、空色が提供するOK SKYの販売拡大を目的とした業務提携を開始する。
ベルシステム24は、保有するコンタクトセンター内にOK SKYを導入し、同社内に蓄積された業種ごとのオペレーション力と人材育成ノウハウに、空色の持つセールスプロセス設計力を融合し、幅広い業界でのセールス業務受託の拡大を進めていく。
NTTデータは、同社の展開するオムニチャネル基盤のうち、対話型コマース分野へOK SKYを組み合わせることにより、顧客への販売拡大を目指すとともに、NTTグループのAI関連技術との連携など技術面での強化も進めていく。
伊藤忠商事では、海外ネットワークを活用したアジア地域への展開を進めていく。ウェブ接客が浸透する中国を中心とするアジア市場でOK SKYを販売し、ウェブ接客の自動化を進めていく。