レッドハット、「Ansible Galaxy」をオープンソース化

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-10-12 12:38

 Red Hatは米国時間10月11日、構成管理ツール「Ansible」のロールを管理するサービスである「Ansible Galaxy」のコードリポジトリをオープンソース化したと発表した。Linux分野の大手である同社はクラウド分野の雄になりたいと考えているものの、オープンソース企業という自社のルーツを忘れてはいないようだ。

 Ansible Galaxyは、Ansibleのロールをコミュニティーで共有するためのハブだ。ロールは、システム管理者のタスクをいつでも実行可能なかたちであらかじめパッケージ化したものだ。例えば、クラウド上の「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)や「Fedora」「Ubuntu」といったサーバで動作する「nginx」ウェブサーバを設定したいと考えてほしい。この場合、手作業で設定を行うのではなく、オープンソース化されている「nginxロール」を選ぶだけで済む。ややこしいところは何もない。

 Ansibleのロールは、より正確に述べると、プロセスの再利用やリファクタリング、共有が容易になるよう構造化された、コンテンツのディレクトリだ。これらはチームや組織、環境をまたがった高いポータビリティも有している。またAnsibleのロールはAnsibleの機能を表す「共通の言語」として振る舞い、変数やハンドラ、ファイル、テンプレート、タスク、モジュールを含めることもできる。

 Ansible Galaxyのオープンソース化によって、Ansibleのロールを共有するためのリポジトリが入手できるようになった。Red Hatが公開しているGalaxyサービスを利用するのではなく、独自のプライベートなGalaxyサーバを設置できるのだ。そして、そのGalaxyリポジトリには、ネイティブなAnsible Galaxyクライアントを使ってアクセスできる。さらに開発者やシステム管理者は、新たな機能や拡張をAnsible Galaxyのコードベースに直接登録できるようにもなる。

Ansible Galaxy

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

  4. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  5. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]