1-1マーケティング、サポートに活用――Fitbit
変わって創業9年のFitbit、フィットネスバンドを中心にラインナップを展開し、この市場で最大のシェアを誇る。共同創業者兼CEOのJames Park氏は、「今年は5000万台の出荷を見込む」という。
FitBit共同創業者兼CEOのJames Park氏
Fitbitは自社製品を利用する顧客と直接つながるため、Salesforceの「Sales Cloud」「Service Cloud」「Marketing Cloud」を導入した。「目標は、Fitbitを装着したすべての人に対して、1-1のカスタマイズを提供すること」とPark氏。年間300万人の1-1顧客ジャーニーを構築し、10億件以上のインラタクションがあるという。
1-1はエンゲージだけではなく、サポートとサービスも対象となる。商品を購入した顧客に対し、その製品の紹介をメールで送り、Marketing Cloudのジャーニービルダーを利用してルールに基づいたマーケティングを展開する。「顧客を理解し、パーソナライズされたコミュニケーションとガイドを提供することで、顧客の(フィットネスでの)目標達成を支援できる」と語る。「新規顧客の獲得に高額のテレビ広告など必要ない」とFitbitの別の幹部はビデオで述べる。
Salesforceで製品・ソリューションマーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるStephanie Buscemi氏
Salesforceで製品・ソリューションマーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるStephanie Buscemi氏は、Fitbitを例に「Marketing Clous Einstein」「Analytics Cloud Einstein」「Service Cloud Einstein」としてAIを利用したマーケティング、分析、サービスをデモした。たとえばMaketing Cloudでは、特定顧客に対して最もインテリジェントなオファーをEinsteinが知らせてくれる。
「適切なメッセージ、適切な場所、適切なタイミングとマーケティングの”Power of Three”を実践できる」とBuscemi氏、予測可能な1-1ジャーニーの構築を行うことができるとした。
UI「Lightning」上のモバイルアプリとして、かかりつけの医師、パーソナルトレーナー、栄養士などとつながることができる「myHealth」もデモ。パーソナルトレーナーに電話をかけてビデオ通話をするなどのことも行った
Service CloudでのEinsteinデモでは、顧客の電池に問題があることがわかり、新製品との交換のために必要な在庫や財務フローと連携させ、顧客にメッセージを送るなどを自動化した
なおBuscemi氏は、Dreamforce会期中に買収計画を発表したKruxについてコメント。「Kruxのデータ管理プラットフォームにより、Marketing Cloudの機能を拡張し、ターゲッティング、セグメント化などを強化でき、拡張性のあるコンシューマープロファイリングが可能になる」と狙いを語った。