「Windows 10」法人導入の手引き

Anniversary Update ~法人向け展開に影響する変更点~ - (page 2)

胡口敬郎

2016-10-13 07:00

Anniversary Update で変更されたこと

 ここまで、新機能について触れてきたが、今回のAnniversary Updateでは、これまでのWindows 10から変更されたポイントも存在している。ここからは法人向けの展開において影響がある変更点を紹介していきたい。

変更点 その1「Windows Update for Businessの設定」

 Windows Updateからの更新プログラム適用のタイミングを制御するグループポリシーが変更されている。影響があるのは、WSUSやSCCMなどの配信基盤がなく、PCが直接Windows Updateを参照している環境となる。WSUSなどがすでに展開されている環境では特に気にする必要はない。


更新プログラム適用のタイミングを制御するグループポリシーが変更になった

 これまでの設定は、サービスオプション(CB/CBB)の切り替えと、機能更新プログラムと品質更新プログラムの適用を公開からどのくらいから遅延させるか、という形の設定だったが、Anniversary Updateでは機能更新プログラムと品質更新プログラムそれぞれで独立した設定が可能となっている。



機能更新プログラムと品質更新プログラムの適用タイミングを独立して設定可能

 また、制御できる機能更新プログラムの延期期間が従来最大8カ月(240日)だったものが、今回は最大180日になっていることに注意いただきたい。更新プログラム適用の一時停止についても、機能更新プログラムで60日間、品質更新プログラムで35日間となる。 これまでのポリシーとは別にAnniversary Update用のポリシーとして独立しているため、新規に設定する必要がある。

変更点 その2「グループポリシーに対応する Windows 10 のエディション」

 一部のポリシーが、Windows 10 Enterprise/Education専用のポリシーに変更された。具体的にどのポリシーが対象となっているのかについてはこちらのサイトを参照していただきたい。


 変更点として、Windows Storeアプリで、プライベートストアのみを参照可能にしたり、Storeアプリなどの利用自体を制限するポリシーはEnterprise/Education専用になる旨が記載されている。実際の運用においてStoreアプリの制限を検討している場合などはエディションの要件を注意してほしい。

WaaSについてのおさらい ~ 法人向け展開のタイミングは?

 ご存知のとおり、Windows 10では従来ではOSのメジャーアップグレードに相当する機能追加をWindows Updateから「機能更新プログラム」として提供している。標準設定となっているWindows 10 PCでは、この機能更新プログラムをほぼWindows Updateに公開されたタイミングで自動的に適用される。これがいわゆる「Current Branch」と呼ばれるオプションだ。

 ただ、法人での展開に際しては、事前に業務用アプリケーションの動作検証などを実施する時間が必要となるケースが多いため、Windows Updateエージェントの設定で「Current Branch for Business」というオプションを選択する。Windows Updateのサービス側では、Feature Update公開から4カ月後に、「Quality Update」と呼ぶ月例の更新プログラムの最新版を適用した更新版のFeature Updateを再公開する形をとっている。Current Branch for Businessの設定がされたPCには、この更新された機能更新プログラムが公開されたタイミングで展開される。Anniversary Updateの場合、公開から4カ月後の2016年11~12月となる見込みだ。

 なお、上記はPCが直接Windows Updateを参照している場合を想定している。WSUSやSCCMなどの更新プログラム展開基盤を利用している場合には、すでにAnniversary Updateは公開されているので、すでに任意のタイミングで承認すれば展開することが可能だ。

 ぜひ、さまざまな新機能が搭載されているWindows 10 Anniversary Update(1607)をお試しいただきたい。

胡口敬郎
日本マイクロソフト株式会社 クラウド&ソリューションビジネス統括本部にて 法人向けWindows 製品担当のプリセールスエンジニアとして活動中。 Windows Vista から 4世代にわたり、Windows OS の製品訴求に携わる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]