日本株展望

誰が買って誰が売る?--日本株の需給を読む

ZDNet Japan Staff 2016年10月18日 11時42分

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今日のポイント

  1. 日本株の動きを決めているのは外国人。外国人についていくのが短期トレードの王道。外国人の売りで急落してきた日本株だが、足元、変化の予兆はある
  2. 個人投資家は、外国人と正反対の売買を行っている。外国人が買うと売り、売ると買う傾向が鮮明
  3. 企業年金・公的年金・日銀・金融法人・事業法人は、一定の決まりにしたがって、売り買いを行っている

 これら3点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

日本株の動きを決めているのは外国人、外国人についていくのが短期トレードの王道

 日経平均の動きを予想するとき、2つの要素を考慮する必要がある。(1)需給と、(2)ファンダメンタルズ(景気や企業業績)だ。

 短期的な動きに限ると、需給を読む方が圧倒的に重要だ。需給はチャートや売買高に表れることが多いので、チャートをしっかり見ていることが大切だ。景気や企業業績が向上する局面でも、需給が悪化(売りの勢いが増加)すれば株は下落する。逆に、景気や企業業績が悪化する局面でも、需給が改善(買いの勢いが増加)すれば株は上昇する。

 そこで特に重要なのが、外国人投資家の売買動向を読むことだ。なぜならば、日本株の上昇下落を決めているのは外国人投資家だからだ。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売ってくる傾向がある。その結果、過去20年以上にわたり、外国人が売り越す月は日経平均が下がり、外国人が買い越す月は日経平均が上昇する傾向が鮮明だ。

 外国人が売りを強めるか買いを強めるか読むことが、日経平均先物の短期トレード(あるいは日経平均連動型ETFのトレード)で成功する鍵だ。長期投資の成果は、ファンダメンタルズで決まるが、短期投資はほとんど需給で決まる。

外国人の買いで急騰し、外国人の売りで急落した「アベノミクス相場」

 それでは、まずアベノミクスが始まった2013年からの実際の需給動向を振り返ろう。

主体別売買動向(売買差額):2013年~2016年(10月7日まで)

(出所:東証データより楽天証券経済研究所が作成、2市場1・2部主体別売買差額)
(出所:東証データより楽天証券経済研究所が作成、2市場1・2部主体別売買差額)

 アベノミクス相場で、日経平均は2013年から2015年7月まで上昇トレンドが続き、その後、急落した。上の表には、年別の需給しか示していないが、月別に見ると、外国人が買うと上がり、売ると下がる傾向が顕著だった。

 個人投資家は、外国人投資家とほぼ正反対の売買を行っている。月別に見ると、外国人が買う時は売り、売る時は買っている。言い換えると、個人投資家は、日経平均が上がっている時は売り、下がっている時に買う傾向が鮮明だ。個々の投資家には、さまざまな売買パターンがあるが、個人投資家を全体としてみると、はっきり逆張り投資家であることがわかる。

 短期的な材料や相場の動きに反応しながら、最もアクティブに動いているのが、外国人と個人投資家と言える。それに対し、その他の投資主体は一定の決まりに従って売り買いをしている側面が強いと言える。

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