本レポートの注釈
やや専門的になるので、途中では説明しなかった2つの注釈をここに載せる。
【注1】個人投資家の売買差額を見る時、注意すべきこと
個人投資家は、新規公開株を引き受けて、市場で売却することが多いが、この場合、新規公開株の引き受けは買いに含まれず、市場での売却だけが、売りにカウントされる。
そのため、個人投資家の売り越し額は、実態よりも大きく出ている。たとえば、2015年は、4兆9995億円の売り越しとなっているが、この年は郵政3社の新規公開があり、個人投資家は公募株を取得しているので、実際の売り越し額はここまで大きくはなかった。
【注2】日銀のETF買いは主体別売買のどこに表れるか
日銀が信託銀行にETF買いを注文した後、どのように買いが執行(ETFを新規に組成)されるかは開示されていない。
ETF組成に必要な証券取引所での現物株の買いは、信託銀行の買いとして反映される場合が多いと考えられる。ただし、証券自己の買いとして表れることもあると考えられる。
参考記事
- 10月12日「日銀が買い支える日本株は売りか?」」
過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。