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「データ活用格差」が拡大している日本テラデータ吉川社長 - (page 3)

鈴木恭子

2016-10-20 07:30

「TERADATA Everywhere」普及の課題は…

--オンプレミス、マネージドクラウド、プライベートクラウド、パブリッククラウドのプラットフォーム上でTeradataを利用できる「TERADATA Everywhere」のコンセプトを、日本で普及させるための戦略を教えてほしい。

 現時点においてわれわれから「クラウドで(Teradataを)活用しましょう」と勧めるつもりはない。「クラウドを活用したい」という顧客ニーズがあれば、選択肢の1つとして提案していくというスタンスだ。

 注意したいのは、顧客が「クラウド」に何を期待しているのかを(われわれが)理解することだ。クラウドという言葉にはさまざまな意味が含まれており、「クラウド化=コスト削減」と単純連想をする人もいる。しかし、それは誤解だ。「何の目的でクラウド化するのか」を明確にした上で、その用途にあったプラットフォームを提案していきたい。

 日本の場合、メインシステムをクラウド化している企業は限定的だ。最終的には分析分野ではクラウドを活用し、メインはオンプレミスで運用するハイブリッドクラウドが主流になると考えている。もちろん、顧客が望む分析内容によって、さまざまな“派生形”はある。それらすべてを実現できる“カード”は用意してある。

--単一の分析環境を実現するBorderless Analytics について伺いたい。コンセプトは理想的だが、実現するまでのハードルが高いと感じる。導入に向けた戦略を教えてほしい。

 Borderless Analyticsを実現するためには、インフラを整備し、データモデリングをする必要がある。この部分は、テラデータのコンサルティングや技術部隊と顧客とで分析の“土台”を作り、データ活用のための洗い出しをするしなくてはならない。「アプリを使えば(クラウドやオンプレに格納されているデータを一気通貫で)すぐに分析できる」というレベルではない。

--将来的には分析ソリューションをSaaS(Software as a Service)モデルで提供する可能性もあるのか。

 可能性としてはあり得る。(顧客の分析傾向で)同じようなパターンが累積されれば、ある程度パッケージングされたソリューションが提供できると考えている。クラウドサービスと合わせるなど、さまざまな形態での提供も視野に入れている。

--今、顧客の「データ活用度」はどのくらいのレベルに達していると見るか。

 Cクラス(経営層)と話をすると、依然として「データ活用が課題」との声を聞く。あえて以前と比較するならば、経営層がデータ活用に大きな興味持ち始めたと感じる。ただし、その活用度合いには「幅」が生じている。つまり、先端企業の取り組みは加速しているが、消極的な企業は「活用の入り口」でとどまっている。このまままでは、「データ活用格差」が拡大するだろう。

 データ活用/分析により、個別にサービスを提供できるようになるまでには一定の時間がかかるが、その動きは加速している。例えば、前述した銀行業界では、デジタル化によって利用者の行動が大きく変化している。現在は銀行店舗の窓口に足を運ぶ利用者は減り、スマホやパソコンといったチャネルが増加している。こうしたバランスを考えながら、利用者の満足度が一番高いチャネルとタイミングでパーソナライズされたサービスを提供することが重要だ。

 そのために銀行側は、(人材を含めた)リソースをどう配分していくかを考える必要がある。将来的にはサービスのパーソナライゼーション」を基に、(既存の業務構造が)再構築されるべきだ。こうした取り組みは今後の課題の課題となるだろう。

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