JavaScriptコミュニティーの結束目指す--The Linux Foundationの下、JS Foundation発足 - (page 2)

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-10-20 07:30

 Borchers氏は「JS Foundationの目的は、JavaScriptのエコシステム全体を通じてプロジェクトを補完する、さまざまなテクノロジをサポートすることだ」と述べるとともに、「JavaScriptは浸透性の高いテクノロジであるため、サーバやクライアント、クラウド、IoTといった分野の垣根を越えて使われるようになっている。われわれは、JavaScriptコミュニティーを発展させるとともにアプリケーション開発における次なる成長の波を引き起こすための力になりたいと考えているすべてのプロジェクトや組織、開発者を歓迎する」と述べた。

 設立メンバー企業に名を連ねているIBMは、このプロジェクトに熱いまなざしを注いでいる。同社でクラウドテクノロジ及びアーキテクチャ担当バイスプレジデントを務めるAngel Diaz氏はThe Linux Foundationの発表で、「今回の発表は、JavaScriptコミュニティーにとって心躍る出来事だ」と述べるとともに、「業界がコアプラットフォームテクノロジとアプリケーション階層を取り巻くコミュニティーをJS Foundationの下で1つにまとめ、コードやコラボレーション、コミュニティー開発を通じたオープンなイノベーションを引き起こすためのよりどころを作り出そうとしている。われわれはオープンなテクノロジコミュニティーという長きにわたる伝統を守っていけることに誇りを感じている」と述べた。

 オープンソースのスクリプト言語「TypeScript 2.0」(JavaScriptのスーパーセットであり、プレインなJavaScriptにコンパイルされる)の正式版を提供開始したばかりのMicrosoftは現在のところ、JS Foundationへの参加を表明していない。

 Borchers氏によると、「JS Foundationは、クライアントサイドやサーバサイドにおけるアプリケーションライブラリや、モバイル機器向けアプリのテストフレームワーク、JavaScriptエンジン、JavaScriptのエコシステムの境界を押し広げる技術といった、JavaScriptのスペクトラム全体にまたがるさまざまなプロジェクトを主導していこうとしている」という。

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