NECとSAS Institute Japan(SAS)は10月19日、人工知能(AI)領域での協業を発表した。NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」とSASの分析ソフトウェア群「SAS Analytics」を連携したソリューションを開発、販売していく。
NEC the WISEのAI技術とSASの分析技術を連携させることで、データ統合からAIを活用した分析、可視化までを迅速かつ統合的に提供できるようになる。2017年4月からNEC the WISEとSAS Analyticsを組み合せたクラウド型ソリューションが提供され、低コストかつ迅速にAI技術をシステム環境に組み込めるようになるとしている。
協業の概要
協業の第1弾として、商品の在庫適正化と欠品回避を可能する需要予測ソリューションを11月1日から販売開始する。これは、NECの「異種混合学習技術」と「SAS Visual Analytics」「SAS Visual Statistics」などの分析ソフトウェアを組み合わせたもの。
異種混合学習技術は、ビッグデータ内のデータ同士の関連性から特定の規則性を自動で発見し、分析するデータに応じて参照する規則を自動で切り替える技術。これにより、状況に応じて規則性が変化するデータでも高精度な予測や異常検出が可能になる。
今後は、大量の文書データから文の意味ごとに自動でグループ化でき、各グループの概要を見出しで表示できる「テキスト含意認識技術」や、画像認識やデータ関連性の分析を行うディープラーニング技術を搭載した「RAPID機械学習技術」とSAS製品を連携したソリューションを順次開発する予定だ。