Oracleは米国時間10月20日、「Bare Metal Cloud Service」の一般提供を開始したと発表した。同サービスは、9月に最高技術責任者(CTO)のLarry Ellison氏が「OpenWorld」カンファレンスで紹介していたものだ。Ellison氏はOpenWorldで、この次世代IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)について語る際、ついに「Amazon Web Services」と真っ向から対決できるようになったと気勢を上げた。
同サービスは現在、新しく設置されたUS-Southeastリージョンで提供されており、今後ほかのリージョンも追加される予定だという。US-Southeastリージョンは、3つの独立した「Availability Domain」(物理的に異なる場所にあるデータセンター)から構成されている。
Oracleは、このサービスは性能とコストの両面で優れているとしている。この大規模パブリッククラウドは、完全に仮想化された、高パフォーマンスネットワーク環境でのベアメタルコンピューティングサービスを提供するものだ。このサービスには、ネットワークブロックストレージ、オブジェクトストレージ、IDおよびアクセス管理、VPN接続、ソフトウェアで定義された仮想クラウドネットワーク(VCN)の機能が含まれる。同社は、ハードウェアとクラウドの要素に柔軟性があり、ハイパフォーマンスアプリケーションや、隔離や管理を必要とする繊細な扱いを要するアプリケーションを実行している企業には魅力的なサービスとなるはずだと述べている。
同社によれば、提供されるベアメタルクラウドサーバは、競合他社が提供している最速のソリューションと比べ、11倍高速で20%安価だという。料金は1カ月間の利用時間とストレージとネットワークの利用量に応じて決まる、分かりやすい価格体系になっている。Availability Domain間のトラフィックには課金されず、外部向けのトラフィックは10テラバイトまで無料だ。
また、Ellison氏が9月に述べたとおり、このサービスの特徴は移行が簡単なことだという。
「この新たなベアメタルサービスは、顧客が既存のインフラストラクチャ、データ、アプリケーションを、まったく変更せずそのままOracleのパブリッククラウドに移行することを可能にしている。これはAmazon Web Servicesでは不可能だ」と同氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。