4.ターゲットを繰り返し伝える
明確な方向性と、一連のターゲット、そして各人の役割を確立したら、それを支えるマネジメント戦略を用意する必要がある。Pearce氏によれば、コミュニケーションが重要であり、幹部は常に何がターゲットかを示し続ける必要があるという。
「ある程度以上になると、やり過ぎだと感じることもあるかもしれない。しかし、自分が設定した目的を他人に理解してもらうには、かなり長い時間がかかる場合がある。われわれはチームに対して、進行状況についてのフィードバックを頻繁に行っている」と同氏は述べている。
Pearce氏はビジネスリーダーに対して、その際困難に直面することを予期すべきだと警告している。なぜなら常に、新しいものの進め方に懐疑的な、経験を積んだ人に遭遇する可能性があるからだ。例えば、外部との新たなパートナーシップは批判されるかも知れない。
「社内のITスタッフの仕事を粗末にするつもりはなく、ITチームの役割が重要なことは変わらないと明確に示す必要がある」とPearce氏は言う。そのことを伝えるための戦略には、対面での会話や、専門家のトレーニングビデオまで、さまざまな手段があり得る。「常に関係者とコミュニケーションを取り、自分の狙いに間違いがないことを証明する必要がある」
5.協力的なムードを作る
成功するには、狙いや目的から横道に逸れないことが重要だ。しかし同氏は同時に、正しい職場文化は、外部からのフィードバックを得る能力にかかっていると考えている。「独裁者になってはならない」とPearce氏は言う。
「リーダーである以上、自分で決めるべきこともあるし、方向性を維持するために指導力も必要だ。しかし同時に、チーム全員がお互いに意見を言い合える環境を作らなくてはならない。リーダーは1人の人間に過ぎず、成功するかどうかは、優れたチームの支えがあるかどうかにかかっている」と同氏は述べている。
Pearce氏のマネジメントスタイルは力強いが、同時に協力と繰り返しを重んじる。「わたしは常に人の意見を聞くようにしている」と言う同氏は、定期的に説明のためのプレゼンテーションを行い、IT部門のスタッフと狙いや目的について議論するという。
「スタッフと直接交流して、意見を聞く必要がある。スタッフの知識を、戦略立案に生かすべきだ。わたしは、自分の能力でできる最高の仕事をするためには、他の人の助けが必要であり、スタッフも、仕事を片付けるために私の助けを必要としていることを理解している」と同氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。