Microsoftは、ある「Windows」脆弱性のフィックスを来週リリースすることを米国時間11月1日に明かした。同社によると、この脆弱性は、ロシア政府とつながりのあるハッカーによって悪用されているという。
同社はブログ投稿の中で、このフィックスを通常のパッチサイクルの一部として11月8日にリリースすると述べ、ある著名なハッキンググループがこの新たに発見された脆弱性をスピアフィッシング攻撃で既に利用していると言い添えた。このバグはGoogleによって10月31日に開示された。このバグを悪用すると、Windowsのカーネルモードドライバ「win32k.sys」のセキュリティを迂回することが可能になるおそれがある。
今回のバグ公開をめぐっては、MicrosoftとGoogleの間で摩擦が生じていた。GoogleはMicrosoftに対して、アドバイザリまたは修正を公開するための10日間の猶予を与えたが、Microsoftは行動しなかったと述べた。Googleはその後、公開に踏み切った。このバグを「critical」(重大)と評価し、活発に悪用されていることを確認したためだ。Microsoftは、このバグの脅威に関するGoogleの評価に反論し、Googleによる情報公開は「顧客を危険にさらすおそれがある」とした。
MicrosoftはStrontiumとして知られるハッキング集団が、この脆弱性を悪用した電子メール攻撃の背後にいるとしている。この集団は、Fancy BearやAPT 28という名称の方がよく知られており、米民主党全国委員会のコンピュータネットワークから電子メールやチャットの情報が盗まれた事件など、夏に発生した複数のハッキングに関与したとされる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。