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日本株展望

トランプ・ブームいつまで?世界景気は回復するか? - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-11-15 11:00

日本の景気・企業業績にも回復の兆し

 日本の景気・企業業績にも、足元底入れの兆しが出ている。急激な円高が進んだ割には日本企業の業績は堅調だ。今期(2017年3月期)の上場企業の最終利益(連結純利益)は、11月13日の日本経済新聞の集計によると、会社予想ベースで7%の増益となる見込みだ。

 前期(2016年3月期)は、資源安ショックが日本の企業業績を大きく押し下げた。今期は、円高が大きな減益要因となる中、日本企業が資源安ショックから立ち直り、さらに資源安メリットを享受できるようになったことが大きな増益要因となっている。

 14日、総務省が発表した7~9月のGDPは前期比年率で2.2%の上昇だった。内需が停滞する中、外需がGDP押し上げに貢献した。円高が逆風となっているが、原油価格の下落、及び、中国や米国の景気持ち直しが外需回復に貢献している。

(出所:総務省データより作成、ミニ景気後退の判断は楽天証券経済研究所)
日本のGDP成長率推移:2012年1-3月期~2016年7-9月期(速報)(出所:総務省データより作成、ミニ景気後退の判断は楽天証券経済研究所)

トランプ・ブームが終わるのは、いつか?

 景気は循環するものだ。不況も好況も、いつまでも続くものではない。2008年のリーマンショック以降、世界景気は回復しても短命で、いつまでも霧が晴れない状況(停滞)が長引いていた。今、ようやく世界景気は回復期に入りつつあると思われる。資源安の恩恵が世界中に広がりつつあるだろう。

 ただし、気になることもある。足元の世界景気の見通しを急に改善させているものに、人為的な効果も含まれていることだ。中国と米国が、財政出動によって景気を押し上げようとしていることだ。

 財政出動は、短期的に景気を押し上げるのに効果的だ。世界でGDPトップの米国と、2位の中国がともに財政を出動すれば、世界景気の改善に効果があるだろう。

 ただし、財政出動はいつまでも使い続けることができない薬物でもありる。特に大規模財政出動は、長くは続けられない。最初の年は、GDP押し上げ要因となるが、2年目以降には、前年と同規模の財政出動をやってもGDPを拡大させる効果は得られなくなる。2年目以降、少しでも財政出動額を減らせば、それは「財政の崖(ガケ)」となって、GDPを減少させる要因となる。

 米景気を強くする財政出動に走るトランプ氏を礼賛する言葉は、長ければ1年間続くことになるだろう。ただし、2年目以降は、財政を悪化させ、財政の崖をつくった大統領として非難されることになるだろう。

 それでは、トランプ・ブームに浮かれて、上昇している日本株は今、売るべきだろうか?窪田氏は、そうは思わないという。中期的な上昇が始まっていると予想されているからだ。

 中期的とはどのくらいの長さだろうか?窪田氏は、とりあえず、半年程度をイメージしているという。1年間トランプ効果で世界景気が押し上げられるとして、相場はそれを早めに織り込む。実際にトランプノミクスが始まるのはまだ先だが、株式相場は、もうそれを織り込みにかかっている。

 トランプ・ブームの終焉も、相場は早めに織り込みにいくだろう。仮にトランプ効果による景気押し上げが終わるのが1年後とすると、その半年くらい前に、相場はブームの終焉を迎えると思われる。そう考えると、今から半年くらい、株式市場でトランプ大統領を歓迎する相場が続くが、半年で好材料の織り込みが終わることになる。

 トランプ相場がもっと短命としたら、いつで終わるだろうか?大統領に就任する来年1月は、1つのハードルとなるだろう。トランプ次期大統領への期待で相場が上昇しやすいのは、大統領になる前だ。そこで株があまりに大きく上昇すると、それで、好材料の織り込みが終わってしまうことも考えられる。実際に大統領になれば、利益確定売りが増えるだろう。

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