EMCジャパンおよびデルは、10月に米国テキサス州オースティンで開催された「Dell EMC WORLD」において発表した、新製品およびソリューションに関する日本市場での展開について説明した。
Dell EMC WORLDには、全世界から8000人以上の顧客およびパートナー企業などが参加。「Let the Transformation Begin」をテーマに、参加者にビジネスの変革を促すものになり、デルとEMCの統合によって生まれた初の製品が続々と発表されたのも特徴だった。
EMCジャパン システムズエンジニアリング本部プロダクトソリューション統括部の永長純統括部長
EMCジャパン システムズエンジニアリング本部プロダクトソリューション統括部の永長純統括部長は、「フラッシュ、スケールアウト、ソフトウェアデファインド、ハイブリッドクラウド、データプロテクションの5つが、Dell EMC WORLDのポイントとなった。デルとEMCが統合したことで数多くの製品を提供できるようになったことも示した。これは単に製品が多いということではなく、顧客が必要する製品を適材適所の製品を提供できる体制があるという点に意味がある」などとした。
また、「今回発表した新製品は、EMCジャパンおよびデルの両社で販売をしていくことになる。サポート体制についても統合していく方向で検討をしている」としたほか、「デルと一緒になることで、デルのサーバを活用して、最適な提案が可能になるといったメリットが生まれる」と述べた。
ハイエンドオールフラッシュの新製品として発売する「Dell EMC VMAX 250F/FX」は、新たなインライン圧縮とデータ削減によって、経済性を4倍に向上。サブミリ秒のレスポンスタイムを維持しながら、100万IOPSまでのスケールアップが可能。業界最新の7.6TBおよび15TBのエンタープライズフラッシュドライブをサポートしている。
Dell EMC V-Brickアーキテクチャを基盤にしており、VMAX 250F/FX V-Brickは11TBの最小構成を実現。最大1PBの有効容量までスケールアップが可能だ。また、最大64ホストポートをサポートし、標準ラックの半分のスペースに搭載できるという。
最新のオペレーティングシステムとして「HYPERMAX」の利用が可能で、インライン圧縮の実現や、無停止環境での移行、仮想化された監視機能の提供などを提供する。価格は、最小構成で5200万円から。
「VMAXシリーズは、これまではソフトウェア構成が難しいという指摘があったが、これをパッケージ化して提供しているほか、これまでのVMAXでは、53TBからであったものを、250F/FXでは最小容量を11TBからとし、顧客の幅広い要求に対応できる。さらに、250F/FXではインライン圧縮機能の採用と、CPU性能の向上のほか、VMAX100Kに比べて半分程度のスペースで済む。汎用ラックを活用することもできることから、効率性も高まる。価格も25%程度の削減が可能になる」とした。