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ITは「ひみつ道具」の夢を見る

高度に発達した仮想世界は現実との区別がつかない--VRが紡いできた物語と希望 - (page 3)

稲田豊史

2016-11-26 07:00

 『ドラえもん』の「録験機」【*3】はラジカセ外観の録音再生機とヘッドホンで構成された道具。ヘッドホンを装着して過去の体験を思い浮かべると、それがデータとして記録メディア(ミュージックカセットを模したもの)に記録され、別の人間が再生すると文字通り追体験できる。生録のほかに、レアな体験が記録済みのカセットも市販されているのが面白い。

 このようにダイレクトな「記憶の記録」は現在の技術では実現が難しいだろうが、「貯蔵された記憶の可視化」は研究が進んでいるので、近い将来はもしかする……かもしれない。


世界的に大ヒットした映画『アバター』(09年/監督:ジェームズ・キャメロン)

 われわれが体験するVRは、人工的に造り上げたデジタル上の三次元空間とは限らない。世界的に大ヒットした映画『アバター』(09年/監督:ジェームズ・キャメロン)では、ナヴィと呼ばれる異星人を模した人造生命体に、遠隔地にいる人間が神経・精神をリモートで憑依し、「アバター」として意のままに操る様子が描かれる。「アバター」を通して見た景色、音、触覚など、五官がそのまま体感できるわけだ。

 このような自分の分身たる「アバター」は、言ってみれば感覚機能が“出張”した無線リモコンタイプの操り人形。これはVRの一分野として、「テレイグジスタンス(Telexistence/遠隔臨場感)」と呼ばれている概念だ。

 人間が行けない過酷な環境でロボットをリモート操作し、危険作業を行う技術としてのテレイグジステンスは既に実用段階だが、昨今では単にロボットをフィジカルに操作するにとどまらない。

 東京大学名誉教授の舘暲博士らは、圧覚・冷覚・痛覚など7種類の感覚を組み合わせてすべての触覚を再現するコンセプトを提案している。『アバター』まで、もう一歩だ。

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