IBMは米国時間11月18日、「IBM Bluemix」の新しいクラウドデータサービスおよび機能を発表した。自社のデータをクラウドに移行させて、そこから貴重な知見を収集する簡単な方法を企業に提供することが狙いだ。
今回の新サービス発表の数週間前に、IBMは「SoftLayer」ブランドを終了させ、Bluemixサービス群と統合している。
まず、IBMはBluemixや「IBM Watson Data Platform」向けのデータ移行ツール「IBM Bluemix Lift」を提供する。Bluemix Liftは移行対象のデータを暗号化し、毎時225Gバイトの転送速度でセキュアに移行させることができる。IBMによると、この転送速度は従来の製品の10倍の速さだという。ダウンタイムを最小限に抑えるように設計されているので、データ移行中も、ソースデータベースを使用するアプリケーションを実行することが可能だ。さらに、障害や接続の切断が発生しても、データ転送は継続されるとIBMは謳っている。
次に、Bluemixで「IBM Decision Optimization on Cloud」をベータ版としてロールアウトする。このサービスは予測、マスタデータとトランザクションデータ、ビジネスゴール、ビジネスルールなどの大量のデータを取り入れて、ユーザーがビジネスに関して最良の決定を下せるように支援する。
この製品には、数学モデルを活用した最適化プログラミングを開発するサービスなども含まれる。REST APIを使ってアプリケーションに埋め込んだり、データサイエンス向けのツールと機能を提供する統合開発環境である「Data Science Experience」のメモ帳と言える「Jupyter Notebook」から利用したりすることもできる。
最後に発表された「IBM dashDB for Transactions」はIBM Bluemixのフルマネージド型SQLデータベースサービスだ。トランザクション処理ワークロードやウェブワークロード向けに最適化されており、開発者が新しいクラウドベースのアプリケーションを提供するのを支援する。また、一部のプランで高可用性プランや従量課金制を提供する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。