米国GEデジタルは11月14日、クラウドベースのフィールドサービスマネージメント(FSM)ソリューションを手掛けるServiceMaxを買収したと発表した。買収額は9億1500万ドルで、適用される規制当局の承認を含む通常の完了条件により、2017年1月に完了する予定。今回の買収は、GEデジタルのインダストリアル・インターネットのビジョンをさらに推し進める先進機能を獲得するものであり、顧客の資産からさらなる付加価値を短期間のうちに引出し、フィールドサービスプロセスの大幅な効率化を可能にするという。GEジャパンが11月21日、抄訳で伝えた。
フィールドサービスマネージメントソフトウェアは世界で250億ドル規模の市場が見込まれており、ServiceMaxはこの分野の先進プロバイダとされる。GEデジタルによれば、ServiceMaxが提供する製品群は同社にとって社内の生産性を高める上で不可欠な要素であるとのことで、今回の買収により、アプリケーションを迅速に開発できる最先端のクラウド、および現場で利用できるモバイルプラットフォームを通じて顧客が前述の各サービスにアクセスできるようになるという。
GEは今後、ServiceMaxのロジスティクス、人員の最適化、および実装の各モデルにアナリティクスやインサイトを組込む予定で、分析ツールを活用することにより、市場全体で250億ドル規模に相当するサービスの生産性向上が見込めると予測している。その上で、自社のPREDIX(プレディックス)プラットフォームを活用し、サービスデリバリにフォーカスした産業用アプリケーションのさらなる開発を計画している。
GEデジタルのビル・ルー(Bill Ruh)CEOは、以下のようにコメントしている。
「この度の買収は、PREDIXプラットフォームで採用されているテクノロジ全般の底上げとインダストリアル・インターネットのビジョンの推進、といった我社の一貫した施策の一部として実施したものです。生産性の向上は、インダストリアル・インターネットにとって非常に重要であり、フィールドサービスのデジタル化は、デジタル・インダストリアル戦略の成功に欠かせないものです。今回の統合は、先のWurldtechとMeridiumの買収と併せてわれわれの戦略に沿ったものです」