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日本株展望

投資リスクを再点検--世界経済は改善、政治不安は拡大 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-11-24 11:43

欧州に広がる反EU、反移民主義に歯止めがかからない

 来年も欧州でポピュリズムの勢いは拡大しそうだ。今年は、イギリスがEU離脱を可決したが、来年はその流れがフランスやスペイン、イタリアにも拡大する可能性がある。

 来年、特に注目が高いのが3~4月に行われるフランス大統領選だ。反EU、反移民を掲げる極右政党、国民戦線(FN)が急速に勢力を拡大し、政権与党(社会党)と最大野党(共和党)を脅かす存在となっている。

 国民戦線のマリーヌ・ルペン党首は「フランス版ドナルド・トランプ」と言われる歯に衣着せぬ発言で有名だ。「アメリカファースト」を掲げたトランプ氏と同様、「フランスファースト」を掲げていく方針だ。ルペン党首は決戦投票まで残るとの見方が出ている。

 現時点で大統領に当選するとは見られていないが、米大統領選でのトランプ当選を受け、フランスでも意外なルペン旋風が吹く可能性もある。ルペン党首は、大統領になったら、EUからの離脱を問う国民投票を実行するとしている。

 フランスに限らず、EU各国で反移民、反難民を掲げる極右、極左政党が急速に勢力を拡大している。スペインの「ポデモス」、イタリアの「五つ星運動」などの勢力拡大が注目されている。極右、極左政党は今のところ、「反移民、反難民」が主張の中心となっているが、最近、それが反EUに結び付きつつある。

 欧州分裂の芽はいろいろなところに潜んでいる。来年は、英国がいよいよEUに離脱を通告することになりそうだ。その英国では、スコットランドが再び独立を問う住民投票を実施する動きもある。スペインでは、あいかわらずカタルーニャがスペインからの独立を目指している。

 来年もポピュリズムが世界中で拡大し、株式投資にとってのリスク要因となるだろう。

世界経済は改善しているものの、政治のリスクは拡大

 今の株高は世界経済の改善が支えになっていると考えられる。世界経済が資源バブル崩壊ショックから立ち直り、逆に資源価格低下の恩恵を受けられるようになった効果が大きいと考えられる。米国と中国がインフラ整備のための財政出動を強化する姿勢を見せていることも、追い風となっている。

 日本の今期(2017年3月期)の企業業績は円安が進んだ効果もあって、下期からは上方修正が増えてくると考えられる。世界経済の改善を背景に日本株は当分、上昇トレンドが続くと見られている。

 ただし、世界的に政治不安が高まっていることには注意が必要だ。ポピュリズムの広がり、地政学リスクの拡大が波乱要因となる可能性がある。

 対外強硬策、孤立主義を唱える政治家が欧米で力を持ちつつある中、アジアでは、中国の海洋進出が強まっている。さらに、北朝鮮の暴走が不安要因となっている。また、世界中にISテロが広がっている問題もある。

 地政学リスクに注意が必要な状況が続くと考えられる。

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